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from: Felixさん
2007/02/20 20:40:51
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二宮清純「プロ野球の時間」 : どうせ獲るなら、将来性のあるプレーヤーだろう 元巨人 タフィ・ローズ選手
補強に一貫性があるとはとても思えない。
行き当たりばったりと言ったら言い過ぎか。
オリックスが2005年に巨人を退団したタフィ・ローズ外野手の獲得に乗り出すという。
球団は「左の強打者はチームの補強ポイントのひとつ」と語っているが、ローズにかつての力は残っているのだろうか。
38歳という年齢に加え、丸1年間のブランク。
右肩には故障を抱えている。
一度切れた精神の糸が、そう簡単に戻るとは思えない。
結論を述べれば、手を出さないほうがいいのではないか。
これと似たような例を二つ紹介しよう。
98年、横浜の38年ぶり日本一に貢献したロバート・ローズといえば、6年連続で打率3割台をマークした屈指の外国人プレーヤーである。
99年に記録した153打点は今も外国人選手の最多打点記録だ。
ところが、02年のシーズンオフ、いきなり千葉ロッテと契約したから驚いた。
日本での実績からして、ある程度は活躍するかとみられたが、2年間のブランクは大きかった。
現役時代なら、いとも簡単にヒットゾーンにはじき返していたようなストレートに詰まらされ、変化球にはいいように泳がされたのだ。
結局、ローズは春季キャンプ中に突然、退団を表明した。
紅白戦3試合の成績は8打数無安打。
横浜時代とはまるで別人だった。
もうひとり、レオ・ゴメスの例を挙げよう。
97年に来日し、99年には36本塁打、109打点を挙げる活躍で中日の11年ぶりのリーグ優勝に貢献した。
インサイドに弱点を抱えていたが、チャンスには無類の勝負強さを発揮した。
00年のシーズンを最後に一度退団を発表したが、代わりに獲った外国人のバッティングが振るわなかったこともあり、01年4月に中日に復帰した。
パイレーツ傘下のチームでメジャー復帰を目指してプレーしていたこともあり、それなりの成績を収めはしたが、ピーク時からは程遠かった。
果たしてオリックスはタフィ・ローズを復帰させるのか。
「テストの結果を見て」というのがオリックスの方針のようだが、ピッチングマシンのボールは打てても、キレのいい変化球は目が付いていかないのではないかと思う。
ブランクによって一番衰えるのは筋力ではなくて「目」なのだ。
巨人時代、ローズは清原と“日米ヤンチャコンビ”を結成していたが、一貫しない起用法もあって、近鉄時代の打棒を披露することはできなかった。
コーチとの間でトラブルも起こし、問題児扱いされた。
厳格な指導で知られる新監督のテリー・コリンズとうまくいくとは思えない。
どうせ獲るなら将来性のある若いプレーヤーを連れてきて、日本でブレイクさせればいいじゃないか。
かつてのタフィ・ローズがそうだったように……。
<この原稿は07年3月4日号「サンデー毎日」に掲載されています>-
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