プロ野球のパ・リーグが２０日に開幕する。
　３連覇を目指す日本ハムと投打に充実するロッテを、ソフトバンクや西武が追う展開になりそう。
　創設４年目の楽天は、虎視眈々（たんたん）と初のＡクラス入りを狙う。
　日本ハムは昨季、球団史上初の連覇を達成し、黄金時代の到来を予感させた。
　今季の戦力に大きな変化はなく、監督交代もスムーズに運んでいる様子。
　リーグ屈指の先発陣を引っ張るのは、今や球界のエースに成長したダルビッシュ。
　グリンや武田勝にも安定感があり、抑えのマイケルも頼れる。
　打線は主砲セギノールの穴を新外国人で埋めたいが、足を使った機動力野球である程度は補えるだろう。
　ロッテは「ＹＦＫ」と呼ばれた薮田、藤田、小林雅が抜け、ブルペンに不安は残る。
　それでも、小林宏、成瀬、渡辺俊ら先発陣は充実。
　西岡や早川の足も魅力的で、「打てる捕手」の里崎は今季も重要な場面で活躍しそうだ。
　ソフトバンクはエース斉藤や和田、抑えの馬原などけが人が続出。
　小久保も開幕スタートが厳しく、投打の戦力ダウンが心配だ。
　昨季は打率、防御率ともリーグ１位。
　逆境を乗り越え、５年ぶりの日本一で王監督の「集大成」を飾りたい。
　Ａクラス奪回を目指す西武は、カブレラや和田の退団がマイナス要素。
　ここを、力のある中島や新外国人のブラゼルらで埋めたい。
　投手陣も中継ぎまでは充実し、抑えが固定できれば一層安定する。
　昨年、最下位を脱出した楽天は、いよいよクライマックスシリーズ進出を狙う。
　投手陣は整備されてきたが、抑えの福盛の穴を誰が埋めるのかが重要課題。
　チーム失策数が多く、守備力が低いだけに、接戦が多くなると厳しい。
　オリックスは若手投手陣を、ローズ、カブレラらの「超重量打線」が援護する。
　カギは１、２番打者の出塁率。
　坂口や大引の飛躍に、大きな期待が掛かる。
　（時事通信）