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from: kさん
2006年05月21日 23時14分45秒
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猫と鏡
自分が捨てられたまちを
ゆっくり
じっくり歩いてみた
ここはどんなところだろう
一人で生きていけるだろうか
すみかを探し
食料を探し
一日身体が疲れ
月に誘われ
そこで眠る
月を観ていたら
あの夜泣いていた彼が
気になって仕方なくなった
今から少し覗いてみよう
重い身体を引きずり
出窓の下までいった
すると
高熱にうなされ
涙を流す彼の姿が見えた
窓から入って
寄り添い眠ってあげたい
でも
ベッドの脇のソファーで
何事もないかのように
眠るペルシャ
私より少し背が伸びた
向日葵に問い掛けられた
君はこの家には入れない
鏡を探して
自分の姿を見てごらん
外は月の光で明るく
出窓に映った自分の姿に愕然とした
痩せて汚れ
真っ白な毛並みもボサボサ
なによりも
お腹がふくらんでる
そう
記憶を失くしていた間に子供を身篭っていた
翌朝生まれた
子猫は二人
これからは
子供を育てなくてはならない
急に焦りが出てきた
子猫に愛おしさも感じる
どうせ
家の中には入れない私
そこはペルシャの部屋
そして気付いた
私はオッド・アイの白い母猫
まずは子猫を守らねば
彼の熱が下がりますように
私は行ってきます
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