とまってしまっていた　
古時計が動きだしました

ゆっくりゆっくり　
その振り子を見つめていたら
彼を忘れることができそうな　
気になりました

ずいぶん　
ながい時間を一人過ごしていたけれど
その時贈ることのできなかった　
優しいこころと
ありがとうを　
今なら彼に渡せるんじゃないかな

そしてすべてを届け終え　
彼が元気になったとき
きっと彼は私を選ばず　
はなれていくのでしょう

そのとき私は　
彼を忘れられるようになっている
ときどき動いて　
鐘を鳴らす古時計のような恋を
ゆっくりゆっくり　
穏やかにみつめ続けてみます