時が止まった、
大気を引き裂く音、閃光龍の鋭い牙
重い雨、
一瞬にして森が燃えた、
白煙はほんの数秒で
広大な山を呑み込む、天の激流は
全てに沈黙を強い、
恐怖を与えた！
しかし、それはわずかな時間だった、
夕立がすぎると
全ては前よりも
輝いていた。
恐怖は希望に変わっていた、
自然はいつもこうして激しさのいたわりを与えてくれる。

言葉は魔物、
心の悪魔を天使に変える、
あのとき、確かに言葉は愛を詠っていた、
あのとき、確かに君は僕の傍らにいた、
夕日に涙する僕に
君は愛を、
夕日が沈む、
言葉は消えた、
闇に吸い込まれた言葉、
ウソが残した虚しさ、言葉は魔物、
天使の囁きは、
涙の塊、
君は今どこに？

うそ　いっていることはうそでも

うそをつくきもちはほんとうなんだ

うそでしかいえないほんとのことがある

だれもしらなくてもじぶんはしっているから

ぼくはうそといっしょにいきていく

いつもほんとにあこがれながら

ぼくはなんどもなんどもうそをつくだろう

　　　　　　　　谷川俊太郎「うそ」より抜粋

蝉しぐれがなく、
ツバメが踊る、
くもが、流れる、
ゆったりと！
こうして眺めていると心が大地に溶けていく！

目が覚めると、
木が折れてた、
花が首を重く下げてた、
川は濁流、
空の雲は目前に、
だが、
少しずつ回復し、
あっ！
木がザワメイテル
なんと
枯れ木を覆ってた
葉の茂みの中に、
小鳥の巣が、
自然って
不思議、
なにかが
なにかを助け、
なにかが
なにかを守る、
小さいことだけど、
いつも
なにかが
なにかを
愛してる。

闇よ、お前が支配する心とは、なぜこうも悲しみが多い？
闇よ、お前は愛を育む揺り篭ではないのか？なのに、何故こうも悲しみを産む？
いつもと変わらぬ時の流れ、
だが、闇よ、お前が抱きしは、
鼓動の悲鳴を
背中からエグリ取る
鋭き刃の時、
闇よ、お前に尋ねたい、

緑深き山郷に雨がふる、
木々の息吹に溶け込む雨、
鳥は歌を止め、
虫達は身をかがめて、息を殺している、
容赦なく、
雨がふる、
みるみる大地はハギトラレ、
道には幾筋もの川ができる、
ふっと手を見ると
小さな虫が、
僕も自然の一部、
少しは愛の擁壁になっているのかも！

今、広野という所にいます。
曇り空、
鳥の歌、
緑の絨毯、
そして、微かな風、
目には鬼ユリの淡い色、
鼻空に広がる木々達の挨拶、
優しさに満ちて、
今日も楽しめそうです。

あなたに届けたい、
この胸の想いを、
今日も独りで
迎える悲しい第三土曜日、
壁にかけてある
あなたのフォトメモリー
語りかけても
心満たされることはない。
あの時確かに
愛し合えたよね
どうして、
私は独りなの？
悲しみを詰めた赤い箱のプレゼント、
開けずに今もここにあるわ！

雨は好き？
朝日新聞の天声人語に水は綺麗に使ってあげると、綺麗な水になって帰ってくる、と紹介されてた。
言葉もそうだよね。
そして心もそう！
今は悲しい心が氾濫してる。
悲しい心はいつも泣いている。
親は子の心を育てられず、恋人は相手の心をくみとれない。
心は何時も涙を流す！