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from: Cafe_MDRコンシェルジュさん
2006年07月14日 23時12分18秒
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棒を見るな
合唱の練習では、よく楽譜に注意を書き込みますね。特に指揮に注意する箇所には「めがね」マークや[棒」とかを書いたりしてにぎやかなものです。しかし「棒を見
合唱の練習では、よく楽譜に注意を書き込みますね。特に指揮に注意する箇所には「めがね」マークや[棒」とかを書いたりしてにぎやかなものです。しかし「棒を見るな」と仰った先生がおられました。しっかり棒を見て、という一般的な注意とはあまりにも逆説的ですね。
私が大阪フィルハーモニー合唱団のオーディションに合格して本格的にオーケストラと一緒に演奏会活動を始めた最初の作品がシューベルトのAs-durのミサでした。この曲のマエストロ練習の時に、Quoniam tu solus sanctus,で初めて「ここだけは棒を見ろ」と仰いましたが、それ以外は棒を見るなでした。勿論、常に棒は見ていますが、つまりテンポが決まったらオーケストラをよく聴きながらバランスを持って早過ぎず遅すぎず自分でどんどん歌っていきなさい、ということです。そこにアンサンブルの重要性を言い続けておられました。1977年頃のことです。先生はもちろん朝比奈隆先生です。
いま三澤先生から「棒に敏感に反応し過ぎるとオーケストラとずれてしまう」とよくご注意を頂きますが、まさにこのことだと思います。三澤先生のご注意で、朝比奈先生との10数年間の一場面が突然よみがえることがあります。時空を超えて、大事なことは変わらないんだな、と思います。
あ、それから、コーラスにピアニストが音をあげるところで、分散で弾くと「なぜコードで弾かないんだ」と大きな声でピアニストが叱られていました。これも納得です。やはりコードから音を取らないと耳が訓練されないのでは、と思います。
CafeMDRコンシェルジュ
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from: franzさん
2006年07月17日 23時08分29秒
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「幻想」
棒を見たら合うと思うのは幻想です。
正確には、棒を見て頼りにしながら、最終的には中で「アンサンブル」をしなければ合うわけがないのです。
オケでは、楽器によって鳴るまでの時間に差があります。
フルートとコントラバスが一緒に弾き始めて合うわけがないのです。
僕が留学したベルリンにはベルリン・フィルがあり、
そこにテーリヒェンというティンパニーの名手がいました。
彼の凄いところは、オケが鳴りだして一番良いところで叩くタイミングを知っていることです。
こうした名人芸を知ってしまうと、
打点で合わせるなんていうのは、程度の低いアマチュアのレベルでしかないことが分かります。
アンサンブルひとつとっても、奥深く果てがないのです。
僕は、いまだにみんなが、棒に合わせるというレベルにとどまっている我が国のアンサンブル能力の低さを憂います。
低さというか、教育の間違いだな。
朝比奈さんを筆頭にして、僕の恩師の山田一雄先生など、
分かっている人はみんな同じ事を言います。
僕はみなさんに是非アンサンブルの醍醐味を知って欲しいと思います。
アンサンブルは自分達でやるさ、指揮者なんかいらないのさ、という状態になってはじめて、
本当に良い指揮者は、そこに胡椒を振りかけるように、
最終味付けをするのです。
指揮者に拍なんか振らしては駄目なんだ!
指揮者には音楽をさせなければ駄目なんだ。
僕は、たとえば今手がけているTBSをそういう団体に作り上げたい!
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