３/７見てきました。深夜の夜行バスで帰るという強行軍でした。
　さすが先生がご推奨するだけあって素晴らしい演奏でした。
歌手ではゼンタ役のアニヤ・カンペ、ダーラント役の松位　浩が２階席最後列の私の席まで響き渡り、ゾクゾクさせました。
オランダ人役のウーシタロはダーラントと掛け合いが多く、どうしても松位に負けてしまって可哀相でした。

　男声合唱が何と言っても素晴らしいですね。
二重合唱の幽霊船は最初から非常に速いテンポで嵐の中を突っ走っているようでした。
　弱音で始まりオドロオドロした所からノルウェー船を席巻する、とイメージしていたのがはずれてしまいました。
それにエレキの音で軽い楽しげな感じがして、舞台上のノルウェー船との異質さはありすぎてしまったように思いました。
　エレキなど使わず、オペラシンガーズを舞台裏で歌わせ（幽霊船）、後半は舞台も暗くなっているのでノルウェー船グループの後列半分は幽霊船を歌う、なんぞしたらもっと素晴らしい二重合唱になっていたかもしれない、と眠れぬ高速バスの中で考えていました。

　幕間にロビーに行きましたが、存じ上げているお顔はただ一人しか見あたりませんでした。
そのお一人とは次期監督。御心配で毎回聴きに来られているのでしょうね。お一人でジュースを飲んでいらしたので、ご挨拶をと思い、近付いて行くと直前に妙齢のご婦人がご挨拶され、機会を失いました。

　《余談》大阪フィルの年末”第九の夕べ”で朝比奈隆の代役で指揮された若杉さんは、12/29は”若杉・第九”でしたが、終了後、朝比奈逝去の知らせが入り、その夜、朝比奈さんが使用していたスコアを取り寄せ、翌３０日の演奏はまさに”朝比奈・第九”を指揮されました。
関西人にとって朝比奈さんに次いで若杉さんは忘れられない方です。