３年目を迎えたｂｊリーグ（日本バスケットボールリーグ）のレギュラーシーズンが佳境に突入している。
　全44試合中30試合を消化（新潟アルビレックスBB、富山グラウジーズは32試合を消化）。
　プレーオフに進出できる４つの枠（東西で２つずつ）を巡る争いは激しさを増している。

　今季から東西に５チームを振り分けるカンファレンス制が導入され、プレーオフ進出の条件も大きく変わった。
　東西の１位は自動的にプレーオフに出場する権利を獲得。
　２位と３位が対戦し、勝者がワイルドカードとしてプレーオフに進む。
　つまり、レギュラーシーズンで３位以内に入れば、プレーオフ進出の可能性が生まれる。

　東カンファレンスでは、昨季５位でプレーオフ進出を逃した仙台89ERS（22勝８敗）が首位を走る。
　外国人を大幅に入れ替えたが、新加入選手がチームにフィットしている。
　Fダウィッツ、Fセントプルーは既に通算550点以上を記録。
　チームは初のレギュラーシーズン勝率５割を早々に達成した。
　２月22、23日には富山を相手に連勝し、２位新潟（20勝12敗）とのゲーム差を３に広げている。
　
　プレーオフ進出圏内の３位を争うのは、15勝15敗で並ぶ３位埼玉ブロンコスと４位東京アパッチだ。
　粘り強いバスケットで徐々に順位を上げてきた埼玉に対し、東京はシーズン序盤に首位に立った時期があったが、順位を下げた。
　攻撃力は高いが、平均失点がリーグワーストの90.4点と多く、安定感を欠く。
　現在、３連敗中。
　首都のチームとしての意地を終盤戦で見せることはできるか。

　西カンファレンスでは、３連覇を狙う大阪エヴェッサ（24勝６敗）が磐石の強さを見せる。
　昨年11月18日の東京戦で昨季チーム得点王のFワシントンが右ヒザ半月板損傷（全治４ヶ月）の重傷を負い、戦列を離れている。
　だが、その穴を感じさせない。
　リバウンドに定評のあるF波多野、今季加入したGマーシャルらを中心としたチームには王者の底力がある。
　勝率８割は驚異的だ。
　アウェーでも12勝４敗と大きく勝ち越している。
　余程のことがない限り、今季も優勝争いに絡むだろう。

　その大阪を追撃するのが、昨季のファイナリストである高松ファイブアローズ（21勝９敗）だ。
　リーグ最多の一試合平均92.5点をマーク。
　現在、６連勝中と波に乗る。
　大阪とはホームで直接対決（３月29、30日）を残している。
　この調子を維持すれば、首位奪回も不可能ではない。

　３位大分ヒートデビルズ（13勝17敗）と新規参入の４位ライジング福岡（11勝19敗）も熾烈な３位争いを繰り広げている。
　２月29日、３月１日には福岡のホームで直接対決が行われる。
　通算得点ランクで競う大分PFエリス（24.0点）と福岡Fペッパーズ（23.8点）のパフォーマンスもチームの浮沈に大きく影響するだろう。

　泣いても笑っても、残り14試合。
　４月13日のレギュラーシーズン終了まで目の離せない戦いが続く。

<font size="3">
■Eastern Conference
１位 仙台 22-08 .733 ---
２位 新潟 20-12 .625 3.0
３位 埼玉 15-15 .500 4.0
４位 東京 15-15 .500 0.0
５位 富山 04-28 .125 12.0

■Western Conference
１位 大阪 24-06 .800 ---
２位 高松 21-09 .700 3.0
３位 大分 13-17 .433 8.0
４位 福岡 11-19 .367 2.0
５位 沖縄 07-23 .233 4.0

　ｂｊリーグは２６日、前節２３、２４日の試合を対象とした週間最優秀選手（週間ＭＶＰ）賞を発表し、大阪エヴェッサのマイキー・マーシャル（２６＝米国）が、今季２度目の受賞を果たした。
　サークルＫサンクスから電子マネー「ＫＡＲＵＷＡＺＡ　ＣＬＵＢカード」３万円分が贈られる。
　マーシャルは、アウェー沖縄戦でリーグ史上初２試合連続トリプルダブルを達成したことが評価された。
　トリプルダブル達成は、昨季３月にリン・ワシントン（２９＝米国）が記録して以来、２人目。

　同時に発表された２月の月間最優秀選手（月間ＭＶＰ）は、埼玉ブロンコスのゴードン・ジェームス（２８＝ガイアナ協同共和国）が受賞した。

　（なにわＷＥＢ）

　男子プロバスケットボール、ｂｊリーグ仙台８９ＥＲＳの運営会社仙台スポーツリンクが、現在空白のユニホーム胸中央部分の広告主探しに躍起となっている。
　東地区首位と好調なチームとは対照的に、３季連続の赤字が確定的。
　プレーオフに進めば支出が増え、さらに台所事情が苦しくなるため、大幅に値引きしスポンサーを獲得したい考えだ。
　募集しているのは、縦６センチ、横１０センチの胸広告。
　シーズン前の料金は３００万円だったが、残り試合数に応じて金額を決める。
　現段階ではプレーオフも含めて１００万円前後。
　試合数が減れば、さらに減額する予定で「広告の大きさについても相談に応じる」（同社）という。
　今季の胸広告は、１社で３０００万円として募集した昨季に応募がなかったことから、３００万円の小口広告を１０社から集める方針だった。
　だが、今のところ、名乗りを上げた企業は１社もなく、スポンサー収入の伸び悩みが赤字の主な原因となっている。
　チームは現在、東地区の単独首位。
　５月に東京の有明コロシアムで行われるプレーオフに進出する可能性が高い。
　同社によると、チーム、スタッフ、チアリーダーの遠征費、選手へのボーナスなどによる支出は約５００万円に上る。
　この支出は、約２億円の当初予算には計上されていない。
　プレーオフ進出で掛かる費用は、そのまま赤字幅の拡大につながる。
　中村彰久社長は「少しでも応援してくれる企業が出てくれるとありがたい。プレーオフ進出を後押ししてほしい」と呼び掛けている。
　（河北新報）

<font size="3">
2008年2月24日（日）
那覇市民体育館

琉球ゴールデンキングス　７６－８８　大阪エヴェッサ

1Q 琉球 18-22 大阪
2Q 琉球 12-23 大阪
3Q 琉球 16-20 大阪
4Q 琉球 30-23 大阪

■天日コーチ　コメント
先週からマイキーを１番にしてやっているが、その成果が出ていいペースで試合ができた。
ケガが多い中で、今後もそういったバスケットが大事になってくる。

　琉球ゴールデンキングスは２４日、那覇市民体育館で西地区首位の大阪エヴェッサとホーム第１６戦を戦い、７６―８８で敗れた。
　大阪には４連敗、戦績は７勝２３敗で５位のまま。
　４点ビハインドで迎えた第２Ｑ。
　残り５分でエリック・ウォルトンが連続ポイントを決め一時は３０―３１まで迫った。
　しかし守備を立て直し攻撃のリズムをつかんだ大阪に内外から攻められ、一気に突き放された。
　後半リバウンドを奪って攻め込むなど、必死に反撃したが流れを変えることはできなかった。

［コートサイド］
指揮官「こんなに厳しいとは」
　４４試合中３０試合を終え、２３敗目。
　司令塔の澤岻直人は「痛い試合だった」。
　ヘルナンド・プラネルズヘッドコーチは「シーズンが始まる前はこんなに厳しい状態になっているとは、夢にも思わなかった」と声を落とした。
　第２Ｑ後半の崩れが響き、終わってみれば１２点差。
　激戦の末に２点差で敗れた前日の悔しさをぶつけることもかなわなかった。
　出だしは比較的好調。
　第２Ｑ残り５分。
　激しいディフェンスをかわし、エリック・ウォルトンは３連続ポイント、３０―３１に追い上げた。
　残り３分、３０―３５。
　プラネルズヘッドコーチはウォルトンの交代を命じた。
　ほぼ治ってはいるが右足首のけがの影響が残るウォルトンの後半戦での起用を見据えての決断だった。
　だが皮肉にも流れは大阪に傾き始めていた。
　堅くなったディフェンス網を破れず、キングスの前半の得点はそこで止まってしまった。
　プラネルズヘッドコーチは「コーチとして準備不足があった」と反省。
　「シーズンはまだ残っている。こういう時こそ基礎をしっかりこなし、立て直したい」と切り替えた。

　（沖縄タイムス）

<font size="3">
2008年2月23日（土）
那覇市民体育館

琉球ゴールデンキングス　７５－７７　大阪エヴェッサ

1Q 琉球 18-27 大阪
2Q 琉球 13-14 大阪
3Q 琉球 24-21 大阪
4Q 琉球 20-15 大阪

■天日コーチ　コメント
琉球は大阪が好きな速い展開のバスケットで１回目に対戦した時よりも、纏まりがあるように思った。
マットのケガは大きかったが、ダイスケがステップアップしてくれた。
明日はファールトラブルになった時の対応を考え、試合に臨みたい。

　ｂｊリーグ西地区首位の大阪エヴェッサが、同最下位の琉球キングスを７７－７５で辛くも下した。
　司令塔Ｇロティックが右ふくらはぎ痛で欠場。
　主将Ｆワシントンも欠いた緊急事態のなか、大阪は大きな１勝をもぎ取った。

　若きチームリーダーＦ波多野の執念が勝利を呼び込んだ。
　同点で迎えた第４クオーター（Ｑ）残り１分１６秒、Ｆニュートンが失敗したシュートのこぼれ球を、波多野が体を張ったプレーで奪取。
　そのままゴール下からジャンプシュートを決めると、相手のファールも誘い、バスケットカウントを獲得した。
　フリースローは外したものの、波多野のビッグプレーでリードした大阪が逃げ切った。
　波多野はこの日、チーム最多の２３得点。
　リバウンドもオフェンスリバウンド４本を含む９本奪うなど抜群の働きを見せた。

　天日ヘッドコーチは「マット（ロティック）のケガが大きかった。ファールトラブルになったときの対策を考える必要がある」と、Ｇマーシャル、波多野、ニュートンの主力がファールを４つ取られていたことを挙げた。

　大阪は通算成績を２３勝６敗とし、プレーオフ進出へのマジックを３とした。

　（なにわＷＥＢ）

　プロバスケットボールｂｊリーグの琉球ゴールデンキングスは２３日、那覇市民体育館で大阪エヴェッサと第２９戦を行い、７５―７７で敗れた。
　キングスの今季成績は７勝２２敗となった。
　キングスは序盤、大阪のゾーン守備を攻めあぐね、第１クオーターで１８―２７と９点をリードされた。
　後半から攻守を立て直したキングスは第３クオーター、激しい守備で大阪の攻撃を防ぎ、澤岻直人のゲームメークや金城茂之のカットインなどで大阪の守備を崩して追い上げた。
　第４クオーターも中盤に吉田平が連続で３点シュートを決め、一時は同点に追いついた。
　１点を追った残り３・７秒でフリースローを得たが、ハーブ・ギブソンがこれを決められず、追いつけなかった。
　ギブソンだけでなく、チーム全体でフリースロー成功率が４５％と低調だったのが響いた。

<font size="3">
■Eastern Conference
１位 仙台 20-08 .714 -
２位 新潟 19-11 .633 2.0
３位 東京 15-13 .536 3.0
４位 埼玉 14-14 .500 1.0
５位 富山 04-26 .133 11.0

■Western Conference
１位 大阪 22-06 .786 -
２位 高松 19-09 .679 3.0
３位 大分 12-16 .429 7.0
４位 福岡 10-18 .357 2.0
５位 沖縄 07-21 .250 3.0