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  • from: 一久さん

    2007年09月18日 20時50分06秒

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    新・養老政策

    【 老後の不安の根本原因 】


    相当の貯金があっても、老後の資金にため込み続ける人が
    多いのだそうな。

    そこまでいかなくても、将来への不安から貯蓄に励むのは
    一般的な日本人の行動であるようだ。

    だから政治は、それを払拭するような政策を採らねばなら
    ない、と言われて久しい。

    しかし、肝心なことを考察し忘れているように思える。
    つまりそれは、なぜ将来に不安を感じるのか、である。
    特に、日本人だけがより強く。

    日本よりもはるかに貧しい国も、アメリカのように日本と
    同等以上に豊かな国も、その国民は、かくも大きな不安感
    は抱いてはいまい。もしかすると、北朝鮮の人々でさえも
    そうかもしれない。

    日本人が老後に対して大きな不安を抱く理由は、世間で流
    布されているような表面的・条件的(物価とか医療費とか)
    なものではなくて、もっと深いところにその真因があるの
    ではなかろうか。

    私にはそれが、日本人の「足し算信仰」にあると思われる。

    つまり、日本人は資産を食い潰していく生活、預金が減っ
    ていく「だけ」の生活に、精神的に耐えることができない
    のだ。

    つねに「実入りを増やす可能性」を持っていなければ不安
    でしょうがない。フランス人のように、成算が立てばハッ
    ピーリタイアメントする。などという感性は持ち合わせて
    いないのである。フランス人は「引き算信仰」だと言える
    かもしれない。

    そういう日本人にとって、定年を過ぎて仕事がない状況と
    いうのは、考えるのも恐ろしい事態である。

    収入を増やす可能性が無くなることは、核兵器が飛んでく
    ることよりも恐ろしい。これが日本人の感性である。

    働いて収入を増やす道はふさがれてる。

    入ってくるのは年金だけ。 それも減額見直しはあっても、
    増えることは有り得ない。

    このような事態にあっては、貯蓄に励み、「引き算」に耐
    えることのできる資産を作るべく励むのは当然のことであ
    ろう。

    しかし同時に、いくら貯金を増やしても、決して安心する
    ことはないのである。もともと「引き算」には耐えられな
    い精神構造を日本人は持っているのだから。

    ゆえに、日本政府がなすべき政策は、年金額を増やしたり
    減らしたりといった給付問題ではなくて、「死ぬまで働け
    る社会を作る」という就労政策でこそあらねばならない。

    老後も自分の意志さえあれば、いつでも働ける収入を得る
    道がある、という状況でこそ、日本人は初めて安心感を持
    てるのである。

    ということで、60歳以上は誰でも無条件に国家公務員と
    して就業できるようにすればよい。むろん、労働時間等を
    考慮せねばならないが。

    健康な人には十分な報酬の得ることができる仕事量を与え、
    そうでない人は時間や作業を軽減し、かわりに公務員宿舎
    の優先使用を便宜する。

    強き人、優秀な人は仕事と報酬を増やせる機会となるし、
    そうでない人にとっては、福祉を受けるという意味合いを
    持っている。できる範囲で仕事をする、という条件付きで
    あるが。

    隠居生活は本当に「楽隠居」であろうか。適度な仕事があ
    り、社会参加する方法のある生活のほうが、本当は幸福な
    のではないだろうか。

    宮本常一氏の著書によれば、戦前の隠居達は、決して遊び
    ほうけていたのではない。多くの場合、新技術の開発行為
    に携わっていた。品種改良や農業技術の革新の多くは、隠
    居達の手によって成されたのもであった。伊能忠敬が日本
    地図を作ったのも、隠居後のことだったではないか。

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