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from: 一久さん
2007年10月18日 07時13分30秒
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受験生の精神性
【受験生と思いやり】
新聞の岡田塾の宣伝文の中で、岡田氏が、受験勉強に一生懸命になっている子供は人間的な成長が阻害されるのではないかという風評に対して反論を試みていた。いわく、一生懸命に打ち込んでいるからこそ、それでも不合格になった学友の気持ちが分かるようになるのだ、とかいうものであった。
しかし私にはそれは、少しく希望観測的であるように思える。なるほど塾の先生の前ではしおらしい態度でいるかもしれないが、本心はどうであろうか。落ちたヤツは、やっぱりどっかサボっていたんだろう、とか、所詮才能がないのさ、運の無いヤツはダメだ、とかいうふうに思っているのではあるまいか。これはなにも彼らの心が卑しいからそう思うのではない。同じ道を進んでいる者であるからこそ、自分がそうなったかもしれない不幸の原因が分かってしまうからなのだ。もしかしたら、自分もそうなっていたかもしれない、という具合に。
岡田氏の見解とは逆に、受験に賢明でなかった生徒達こそ、不合格になった者に対して同情的になるのではないだろうか。「俺達みたいに遊ばないで、あんなに勉強したのに結果がでなかったとは」という哀れみである。
他人への思いやりというものは、なにかに打ち込んだかどうかということとは、関係がない。そうではなくて、「他人の行動に注目する」ことによって生まれるものである。注目しないことには、相手がなぜそれをし、どうなったか、など分かるはずもなく、分からなければ同情のしようもない。
そして、勉強に打ち込まない平凡な生徒達は、受験に挑む一生懸命な生徒に注目している。自分達とは違う他人の存在をそこに見ている。「あんなマネ、できんなぁ」という一種驚嘆の目で見ている。そうであればこそ、悪い結果がでたときにも同情的で有り得る。
一方、受験勉強に打ち込んでいる生徒は、他の生徒を見ているであろうか。見ていたとしても、羨んだり、蔑んだりしているだけではないだろうか。こういう他人を見る目からは、決して他人への思いやりは生まれない。-
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from: 一久さん
2007年10月18日 07時15分09秒
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「精神力と精神性は別物」
【精神力と精神性】
受験勉強に邁進することは、精神力を鍛えることにはなる。しかし、それは、必ずしも精神性の向上を意味するのではない。忍耐強く物事にあたれるということと、善事をなすということとは、一組ではない。忍耐強く、悪事を企てる者も少なくないのだ。
悪事とまではいかなくても、あきらかに倫理的破綻をきたしているにも関わらず、そのことが理解できずに、辛抱強く自説を強弁し続ける人がいる。彼などは、まさに「強い精神力と低い精神性」を併せ持つ人だといえよう。例の永田議員のことである。さすが、東大受験で鍛えられた精神力だ、と驚嘆せざるを得ない。凡人ならば、とっくの昔に議席を放り出しているだろう。しかし、東大では精神性を高めることはできなかったらしい。子供でも分かる引き際が、彼には分からないらしいのだ。
精神力とは、精神の機械的性能のことだと言ってよかろう。忍耐強さとか記憶量だとか数学的考察とかである。それに対して精神性とは、精神の質的良否のことだといえよう。儒教風に言うならば、仁であり中庸であり思いやりである。
受験勉強というものは、精神力の鍛練にはなるが、精神性の向上には役立たない。いや、厳密にいうと、勉強には精神性の向上に役立つものと役立たないものがあり、現在の受験勉強は役立ちにくいものが多いということなのだが。
例えば、高等数学の難問をいくらできるようになっても、精神性は一歩も向上しない。数学的頭脳を得ることはできても、精神性=人間性の向上は何一つない。アンパンマンの一遍でも見ているほうが、よほど人間性の向上には役にたつ。
では、英語はどうであろうか。英単語を何万語覚えても、人間性の進歩はない。が、教科書の小論文を読んで、少しは心に得るものがあるかもしれない。そのぶんだけ進歩を期待できる。社会科や国語からは、心の栄養になるものを得る可能性はあるが、あまり期待できそうにもないのが受験勉強の現状であろう。
精神性を向上させるには、「他人」を知りることが必要である。その他人は、歴史上の人物でもいいし、空想上の人でも構わない。その人物が何を考え、なぜそうしたのかを追体験できればそれでいい。その例証が多ければ、自然と他人のことが解るようになり、思いやりも生まれてくるであろう。歴史人物伝を読むのが一番であるが、手っとり早い方法として、マンガを読むというのもアリである。小学生低学年から読ませるのがよい。
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