財源移讓

　法人税と所得税を移すことが望ましいと思う。

　このふたつは、大都市ほど多いものだろう。だから、一時的に
田舎の地方は不利になる。

　しかし、それでいいのだ。

　不利を不利として認めることから物事は始まる。

　不利だから補助金よこせ、では決して頭脳も行動力も育ちは
しないものだ。

　田舎の地方には、人が少ない。しかし、土地はある。自然環境
も悪くないし、物価も安い。

　法人税・所得税の税率を、地方ごとに自由に変えることができる
としたらどうだろうか。

　たとえば、東京の所得税、高額所得者の税率が５０％だとすれば、
北海道では３０％にすればいい。高額納税者はこぞって札幌に住
所を移すだろう。

　そもそも、税率が同じであれば、もっとも便利な東京に人も資本
も集まるに決まっているではないか。

　田舎は税率を低くしてもよい、ということになれば、必然的に資本
も動く、人も動く。

　こうなって初めて、自由競争状態になるのである。

　何度でも言うが、放置すれば自由競争になるのではない。

　自由競争は常に失われ易いものなのだ。常に注意を怠らず、自由
競争が阻害されている要因を探し出す努力が必要なのである。