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from: 一久さん
2008年04月22日 06時49分38秒
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受験生と思いやり
【受験生と思いやり】
新聞の岡田塾の宣伝文の中で、岡田氏が、受験勉強に一生懸命になっている子供は人間的な成長が阻害されるのではないかという風評に対して反論を試みていた。いわく、一生懸命に打ち込んでいるからこそ、それでも不合格になった学友の気持ちが分かるようになるのだ、とかいうものであった。
しかし私にはそれは、少しく希望観測的であるように思える。なるほど塾の先生の前ではしおらしい態度でいるかもしれないが、本心はどうであろうか。落ちたヤツは、やっぱりどっかサボっていたんだろう、とか、所詮才能がないのさ、運の無いヤツはダメだ、とかいうふうに思っているのではあるまいか。これはなにも彼らの心が卑しいからそう思うのではない。同じ道を進んでいる者であるからこそ、自分がそうなったかもしれない不幸の原因が分かってしまうからなのだ。もしかしたら、自分もそうなっていたかもしれない、という具合に。
岡田氏の見解とは逆に、受験に賢明でなかった生徒達こそ、不合格になった者に対して同情的になるのではないだろうか。「俺達みたいに遊ばないで、あんなに勉強したのに結果がでなかったとは」という哀れみである。
他人への思いやりというものは、なにかに打ち込んだかどうかということとは、関係がない。そうではなくて、「他人の行動に注目する」ことによって生まれるものである。注目しないことには、相手がなぜそれをし、どうなったか、など分かるはずもなく、分からなければ同情のしようもない。
そして、勉強に打ち込まない平凡な生徒達は、受験に挑む一生懸命な生徒に注目している。自分達とは違う他人の存在をそこに見ている。「あんなマネ、できんなぁ」という一種驚嘆の目で見ている。そうであればこそ、悪い結果がでたときにも同情的で有り得る。
一方、受験勉強に打ち込んでいる生徒は、他の生徒を見ているであろうか。見ていたとしても、羨んだり、蔑んだりしているだけではないだろうか。こういう他人を見る目からは、決して他人への思いやりは生まれない。
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