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from: 一久さん
2008年08月24日 22時14分31秒
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日本とアメリカ
御上」と「メイフラワー」
欧米の税金の思想は「市民が必要と判断した施設を作るために金を出し合う」とい
うものであり、いっぽう、日本人のそれは「御上に差し出す年貢」である。
このような論を何度もみたように思う。それらは、日本人の民主主義や主体性の欠
如を批判するものであり、欧米のようであらねばならないという啓蒙であった。
しかし、逆の評価もまた可能である。
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【アメリカ建国】
アメリカ史を読むと、アメリカが有力者に独占された国になったのは建国以前のこ
とであったと思われる。建国以前から、現在とあまり変わらない社会構造であったよ
うだ。
アメリカ政府とは、新世界に流れついた(そして成功した)有力者たちが、自分達
の利益を擁護・増大することを目的に設置し所有している、いわば、財界の所有物で
ある。人民の国家とは、”資産を持った人民の国家”なのである。
ゆえに、我々には想像することも難しいような権力による圧力や妨害が、財界を揺
るがす危険のある”新参者”に対して行使される。アメリカ映画の悪徳判事なんかは
日本では想像することもできまい。
この結果、自由の国でありながら、寡占状態が進むという事態を生む。
つまり、アメリカの寡占傾向の原因は、自由競争による淘汰というよりは、既得独
占企業による政府操作(なんという恐ろしき”行政指導”!)による新規参入の妨害
にこそあるのではないだろうか。
アメリカは”自由の国”ではなかったのだ...
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【”御上”の国】
さて、独占資本といっても、上に述べて来たアメリカのそれと、日本のそれとでは
意味が違ってくるようである。
まず、日本の財界は政府を所有してはいない。贈収賄やなんやかや、いろいろと取
り入ろうとする行為は行われている(そして幾許かの成果を得ている)であろうけれ
ども、いかに巨大な企業といえども、”官と対峙”して存在しているに過ぎず、決し
て”官”を所有している訳ではない。
これもまた、”御上の思想”からすれば当然の結果であろう。
日本政府=官僚組織(及び”公”の自覚を共有する者達)は、”年貢”に立脚して
独立して存在している。
このように独立して存在している”官”にとって、独占資本は時に対決し、時に協
力し、ときどきは賄賂をもらい、ときに天下りさせてもらう、という程度の存在に過
ぎず、”官”を自由にできるオーナーではありえないのである。
(”越後屋”は悪代官を”所有”してはいない。)
では、”官”はなにを指針にして行動しているのであろうか? (政治家の決定?
本来ならそうだが...問題外! というべきかと ヽ(^。^)ノ )
”官”はいわゆる「官僚的なるもの」に従って行動しているのである。「融通が効
かない」とか「前例主義だ」とか「形式主義だ」とか「お高くとまっている」とか、
その他、あらゆる官僚に対する悪口を並べれば、それこそが解答となろう。
しかしこれは、そのまま”官”の長所でも有り得る。形式的であればこそ、形式的
に問題をクリアしさえすれば認可を得ることができるのである。
ゆえに”官”の支配は、規制によるブレーキの役割だけではなく、他の大資本から
自己を守る楯としての利用もまた可能なのである。”官”に対して、基本的には公正
な判断を期待できるからである。日本の判事は官僚的だが、アメリカ映画の悪徳判事
のような存在ではない...と。
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【タッカーと本田】
アメリカ政府はタッカーを潰し、日本の官僚は本田の自動車進出を止めることがで
きなかった。象徴的な一例であろう。-
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