【この程度の国民ですから】

　前回の参議院選挙の結果が、今回のような事態を招いている
　のであるから、福田氏の責任などではない。

　二大政党制の意味も、選挙の意味も、政党とは何かというこ
　とも知らないくせに、政権交代しさえすれば、良くなると考える
　馬鹿な国民のした投票結果こそが諸悪の根源である。

　年金問題という、熱病にうなされ、「金かえせ〜」と金の亡者
　のように叫び声を上げ、「良識の府」であった参議院を数の
　理論が支配する政局へと変えてしまった。

　すべての責任は、民主党に参院多数を与えた有権者にこそ
　ある。もっとも、彼ら、民主党支持者は、ガソリンが下がって
　喜んでいるであろうけれども。

　将来の混乱よりも、目先の小銭を喜ぶのが、衆愚というもの
　である。

【政党内民主主義】

　二大政党制とは、政党内民主主義を持つ政党が二つあると
　いう状態を言うのであって、単に議席数が多いだけの政党が
　二つあっても、それは二大政党制ではない。民主主義でさえ
　ない。

　それぞれの政党内部において、民主主義が存在し、そのど
　ちらの民主主義がより完璧に近いかを選挙で争うのが、二
　大政党制というものである。

　アメリカ大統領選を見よ。

　今、行われているのは、まさに政党内部での指名争いである。
　
　どの候補が政党の代表にふさわしいか、激論を繰り返して
　決定しようとしている。これが、政党内民主主義の行動である。

　民主党内部において、「財源の手当てを示さないのはまずい」
　という意見が出てこないのは、まさに民主党が衆愚党であって、
　民主主義の政党ではないという証拠である。