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from: 一久さん
2009年10月27日 08時00分27秒
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PLOとイスラムと
パレスティナ問題
PLOについて
PLOというと、なにか危ないもののような印象があったけれども、エンカルタ
で調べてみると、かなりちがったものであるようだ。
「PLOの政治的目標は、「パレスティナ国民憲章」に明記されているように、
シオニストによってうばわれたパレスティナ地域に独立国家を建設するこ
とであり、この国家はイスラム教徒・キリスト教徒・ユダヤ教徒の間で差別
のない世俗的で民主的なものでなければならないとされた。」
とあるように、ユダヤ教徒をも排除しないことを前提にしているのである。
そんなものは、口先だけのことだ、というかもしれない。
しかし、イスラム教国におけるユダヤ教徒・キリスト教徒に対する待遇は、
歴史的にみて、まさにそのとおりのものであった。
(参照 : 「日本人のためのイスラム原論」 小室直樹 著 )
PLOの政治目標は、イスラム教の国においては、歴史的な現実であった。
イスラムにおいては、他宗を迫害しない。宗教を強制しないのだ。とくに、
ユダヤ教とキリスト教には寛容であった。
さて、このことを念頭におくと、「アラブ諸国がイスラエルを滅亡させようとして
いる」という認識も、かなりちがった意味を持つようになってくる。
すなわち、たとえアラブがイスラエルを滅亡させたとしても、旧イスラエルの
国民が、宗教ゆえに迫害されることはあり得ないのである。
イスラエルという国は許せないが、ユダヤ教徒は許せる、というのがイスラム
の考え方なのである。 この点、欧米や日本とはまるで異なっている。
そして、イスラエルとも全く異なっている。
イスラエルは、国を守るために懸命であるが、その国の内外において、パレ
スティナの人々を虐待している。
「国が敗れれば、国民は虐待される」イスラエルも欧米も日本も、この点に
おいて同じ感覚を持っている。
しかしそれは、アラブやイスラムの感覚とは全くちがうものなのである。
我々日本人は、欧米ナイズドされた感覚で「国を滅ぼそうなんて凶悪な」
と思ってしまうけれども、イスラムにおいては、国を滅ぼすこと=その国民
を虐待すること、ではない。
極論すれば、イスラエルは国を放棄したほうが、イスラエルのユダヤ人は
幸福になれる可能性が強いのである。
_______________________________
イスラエルという国家を放棄し、PLOをもとにイスラム主導の国をつくり、
ユダヤ人はその中で近代社会を築く。
これが、イスラムにとってもユダヤにとっても、一番よい解決法であるよ
うに思える。
しかしこれは、欧米の価値観からは絶対に生まれてこない発想だろう。
十字軍はエルサレムの開放を目標としていたが、そのエルサレムでは
イスラムの支配のもと、ユダヤ教徒もキリスト教徒も平穏無事に暮らし
ていたのである。
そのことを認めない欧米の指導者には、PLOのもとでユダヤ人が平穏
に暮らせるという未来を信じることができないのである。
なんとなれば、彼ら欧米キリスト教徒自身が、彼らの国家のもとでユダヤ
人を迫害し続けてきたのだからだ。
人は自分を基準にしてしか、他人のことを計れないのである。-
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