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from: アヒル村長さん
2009年12月12日 01時15分26秒
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ADLとQOL
日常生活動作=ADL=Activities of Daily Living
→日常生活を営む上で欠かせない動作のこと。衣食住、それに移動、買い物…などなど。
「生活の質」=QOL=Quality of Life
→いかにしてより良く生きるか・・・不満よりも満足を、不快よりも「快」を感じながら生きること、みたいな。
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特に障害児者と関わるときに必ず出てくるのが、ADLを向上させて=自分でできることをどんどん増やして、
より「自立した生活」を送れるように、という話。
やっぱり、何かができないよりはできた方がいいし、なにより自分一人になったときに、何もできないのでは困る…
そして、何よりも「自立する」という目標…保護される対象としてではなく、一人の人間として主体的に生きるためにも、
やっぱりADLは大切だ、と。
そんなことを聞くと、それは確かにその通りだし、反論する所も特にない。
でも…本当にそれがすべてなのか。
バイトにしても(とりわけ、例の施設での)介護等体験にしても、悩む場面は今までにかなりあった。
発語のあまりない子が、身振り手振りで「これ手伝って!」みたいな感じでこちらに来てくれて。
その子の年齢もまだ3歳とかそんなもんだから、ある程度まで手伝ってあげて「じゃぁ、ここからは自分でやってみようか」なんて接し方もありかと思ったら。
「その子は自分でできる!できることを手伝うってことは甘やかすということだ」
…なのだそうな。
まぁ・・・確かに、否定できなくは、ない。
でも、幼児の発育でその根底にあるのは「基本的信頼」。
赤ちゃんで言ったら、何かあって泣けば、誰かが来てくれる。
それが分かるから安心できて、人が信用できるようになって、だからこそ安心して成長していけるようになるんだ、と。
(ちなみに、泣いても誰も来てくれないと分かると泣かなくなるかわりに、誰かと目があった瞬間に泣くようになるらしい。
もっとひどくなると、本当に泣かなくなるのだとか…)
逆に言えば、人を信用することができないまま成長することなんてできない。
そんなことから考えたら…
自分の所に手伝ってくれと来てくれた子に対し、「自分でできるんだから自分でやれ」ばかりって言うのは、果たして本当に正しいのか?
いつも手伝いっぱなし、それは確かに甘やかしだと思う。
でも、まったく手伝ってやらない・・・それでは、人を信用することなんてできるようになるのかどうか?
いくらADLが向上しても、「何を言っても、どうせ聞いてくれないんだろ?」なんて感じでは…?
そしてもう一つ。
肢体不自由があって、一人では着替えに何十分もかかる人がいるとして。
その人が1人で頑張って何十分もかけて着替えることが必ずしも最善なのか。
それとも、誰かに手伝ってもらって数分で着替え終わって、その分だけ何か他のことに時間をかけられる方が良いのか。
こんなことも、ADLをとるかQOLをとるかで大きく判断が変わる所。
…そんなことを、家族援助論という講義で先生が語っていた。
こんなようなことは結構何度も考えていたことだし、
よーく思いだしてみると、ヘルパー講習でも聞いた覚えがある。
そこでは…高齢者介護=ADLよりもQOL重視、と言っていた、
現在では障害関連でもQOL重視、何でもかんでも自分でやれるだけでなく、
借りれる助けは適度に借りて、より質の高い生活を送ることを目標に、
という方向に流れているらしい。
…自分もそっちの方がいいと思う。
介護等体験の時には、そういう流れは知らなかったし、勝手に自分がそう思っていただけだと思っていたし…
そもそも実習生の身分で反論すると、後々まずいことになるし(苦笑
何も言えず、ものすごくモヤモヤしていたけれど。
…俺の考えも…全否定されるようなものではなかったと確信した。
あとは、いかに両者のバランスを取っていくか。
これもまた難しい課題なんだろうなぁ。
今日の天気:雨
ADLやQOLに限らず「自立って一体何者だ?」というのも・・・なかなか、複雑。-
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