「小学校58　最終日」
意外にも、12月の初めからこれまでずーっと書き込んでいなかったらしい小学校ネタ。
これまでの書き込みに57回登場、大きなウェイトを占めていた内容だったように思う。

…でも、それも今日で最後。
明日からは3月、3月という事は養護学校のスクールバスでのバイト（介護員）がスタート。
書いたか書かなかったか覚えがないけれど、3月は来年度の前段階として？ まずはスクールバスの介護員として使ってもらえる。
通学時と下校時と、1日3時間、学校発着のスクールバスに乗って常勤の先生のお手伝い。
そうすると…10時前からお昼過ぎまではフリーとなるものの、小学校へ行くには中途半端な時間。
さすがに顔を出しにくい。

最後となった今日は1，2時間目をあれこれお手伝いして、
3，4時間目は海外から引っ越してきた子と別室でお勉強。
彼が来たのは確か今年度の初めあたり。
思ったよりも長いこと一緒にいたんだなぁ。
初めの頃は座っているのも大変だったけど、今はかなり座っていられるようになって。
今日なんかはすごい集中力だった。
日本語がかなり話せるようになって、ひらがなもほとんど覚えて。
少しずつ、漢字も覚え始めてきた様子。
担任の先生は当然クラスのことで手一杯だし、日本語指導の先生が来るとはいえ、それも一週間に一度。
現状ではそれ以外の補充授業的なものはほとんどできない。
楽しくすごしているとはいえ、そういう意味できつい所はあるのだろうと思う。
実際に自分が同じような場面で担任となっていたら…？
そんな事を考えるきっかけをくれたのが彼。
自分は彼にとってプラスとなる要素を提供できたのだろうか。

もう一つ印象的なのは、去年のあの子たち。
3年生になって…現在、またあれこれと問題が出ている。
この学校の場合、校長先生も含めて全体で学年のフォローに回っているけれど、それでもやはり大変そう。
数日前に「学校は、家での境遇とバランスをとるための場でもある」的な新聞記事を目にした。
目の前の現実がまさにそれなのだろうか。
実際そんな事を話していた子もいる。
でも、自分自身がそうしてもらったように…たぶん、今いる先生たちなら何かしら変えてくれるだろうし、何か与えてくれるはず。
本気で責任を果たそうとしている先生たちの姿を目にし続けた3年間でもあった。

もっとも気がかりなのが、パッと見が場面緘黙のような・・・
なんだか当時の自分を見ているように思えて仕方なかった彼女。
学年が上がって表情が明るくなっていたし、たまに会っても昨年よりはずっと楽になっているようだった。
ただ、学校で最も荒れている3年生、そんな中に彼女。
特別支援のあの先生がいる限りは大丈夫だろうと思う反面、最近は先生も他の子で手一杯。
そうでなくとも、今のこのご時世に見たことのないレベルですごい霜焼けを作っていたりして、色々と不安。
仲良くなったけれど、最後の最後に会えず、このまま学校にもいかないとなると…
唯一の救いなのが、4月からは養護への通勤時間に彼女と遭遇する確率が高いこと。
自己満足の他の何物でもないと分かっていつつ、やっぱり一声かけたいという気持ちがある。

うーん…
最終日、やっぱりいろいろ考えることの多い日となった。
楽しい事も悩むことも、とにかくたくさんの経験を与えてくれた小学校。
得たことを活かして、自分が受けてきた思いに答えられるように。
まずは明日だな。

今日の天気：雨のち晴れ

「小学校57」
意外とこのネタでの書きこみがすごく少なかったっぽい。
今期もいろいろとまずい状態のクラスがあるにはあるのだけれど…
それでも、去年のように完全にそこばっかり、という状態になることは無く。
待機時間多め。

…と、それはとにかく。
今日なかなかなと珍しい行事があった。
学校がとある指定を受けているらしく、その関係で映画会が実行されていた。
近隣の映画館からプロ仕様の映写機を持ってきてもらい、実際に体育館で上映するという豪華な行事。
自分らがいた頃のこういう行事といえば、せいぜい人権関係の「押しつけ偽善ビデオ視聴会（苦笑」くらいだったのに。
今年が特別とはいえ…うらやましいな（笑


上映されたのは「マリと子犬の物語」。
中越地震のときの実話を基にして作られ、何年か前…ん？
ちょうど3年前の今日（12月8日）に上映が開始されて、けっこう話題となっていたあの映画。
主演の「2時間ドラマの帝王」こと船越さん。
殺人事件が起きなくてもやっぱり、船越さん（笑

どんな話かはネタバレ防止につき省略するとしても…
内容はとっても王道で、正直なところ展開はほとんど先読みできてしまう。
シチュエーションを聞けば、おそらくたいていの人は
「あーなってこうなって、最後はそういうふうになるんだな？」と。
おおよその予想ができて、それがきっと「やっぱりな」で終わり。
…それでも、不思議なことに自然と泣けてくる。
先生も子どもも含めて、泣いている人はかなりの人数だった様子。
人物の気持ちが分かるだけに感情移入しやすいからか、それとも実話が基だからなのか…
理由は分からないけれど、そういうこと関係なしに思いっきり泣いても文句を言われない、そういう映画だった。



（↑柴犬大好き　笑）

学校で上映するからには、何かしらの意味があって数ある映画の中からこれを選んだのであろうことは、何となく予想できること。
まさかシバがかわいから、動物ものだと喰いつきが良いから、なんて理由ではない。
時間区分としては「総合」か何かになるのだろうけれど、内容的には立派な「道徳」。
この映画から感じてほしかったこと…道徳の時間（「授業」ではない）だったら最も重要な部分。
代表格はやっぱり、「絆」？
どこぞやのテレビ局があまりにも気安く「絆」「キズナ」と連呼しまくったせいで、いろんな所でたやすく使われるようになって。
もはやこの言葉は価値を失ってしまっているように感じるのだけれど。
（「愛」だの「絆」だのという言葉は、本来そのもの自体を口にして語るべきものではないと思う）

自分が最も強く感じたのは
「守りたいもの」「大切なもの」もしくはそれらを思う「気持ち」。
妹にとって、マリと子犬は何よりも大切な存在。
お兄ちゃん（地震から妹やおじいちゃんを守れなかったという、ある種の強い負い目がある）には、
これ以上妹に悲しい思いをさせないためにもマリと子犬を助けてやらなければ、という思いがある。
船越さん（お父ちゃん）は、当然のことながら何よりも子どもが大事。
そして、おそらくほとんどの村民（もちろんアヒル村ではなく山古志村の）に共通するのが被災した故郷への思い。
人物ではないものの、マリ（お母さん犬）からも人々と同じような気持ちが強く表れている。
いくつもの強い「気持ち」から、この映画は成り立っているように感じた。
その「気持ち」から生まれる人々（と、犬）の行動が、優しさやら他を思う心やら、あるいは「絆」を感じさせるのだろうと思う。

実生活を見まわして、なりふり構わず行動してしまうほど大切に思えるものなんてほとんどないし、
そこまで真剣に何かについて思いを巡らせることっていうのも限りなく少ない。
それに、ただ「大切に思えるもの」があれば良いというわけでもなく…
対象が複数の時、他の存在（人であったり、ものであったり）との兼ね合いがつかなくなったとき。
一体自分はどうするか？
この映画だったら、痛いほどよく分かる子どもの気持ちよりも、子ども自体を守ることを選んだ船越さんと、
どうやってでも助けてやりたいマリ達よりも、周囲？の思いを大切にすることを選んだ兄妹と。
そこにはいろいろと葛藤があった。
ベクトルが自分にしか向いていないことや、葛藤と向き合うことにまでは思い至っていない、
もしくは戦闘回避してしまうことが多いように感じる現代…
色々と、考えさせられる内容は多かったのではないかと思う。

今日の天気：晴れ
まとまりに欠いた長文…（苦笑

「小学校56」
今日は意外な人と遭遇した。
それは、中学時代の友達。顔を合わせたのは成人式以来のこと。
こちらは学生ボランティア、あちらは教育実習。
小学校区はすぐ隣なので、実はこういう組み合わせも十分にあり得ることだったりして。
ただ、驚きなのがこの友達は弟の通う大学の先輩で、なおかつサークルの先輩でもあるということ。
兄弟ともに、別々の場所で彼と知り合いになるとは…世間は狭い（笑

考えてみれば、自分も来月の今頃は養護学校（愛知は旧称のまま）での実習期間。
小学部から高等部まで、どこへ行っても知っている子がいる。
どんな授業実習をすることになるかがまったくつかめないのは不安要素だけど、
いろんな意味で楽しみだなぁと思う。


…で。
今日は2年生だけでなく3年生の方へもお手伝いへ。
2年生の方は、国語がまったく集中できないある子を主に見ているように、とのことだったけれど…うーん。
先生いわく、家ではむちゃくちゃ厳しくされているとのことで…
家ほど厳しくされない学校ではどうしても甘えんぼちゃんになってしまうらしい。
…要は「脅し」がかけられないとサボってしまう状態。
うーん…「脅し」が彼にとって良い事なのかというと…

とはいえ、自分にどうこうできる話ではないし、「少しでも集中できるように」働きかけるはずが、なにもできないままではそれこそ邪魔になってしまうし…
話しの流れで乗せるのはダメ、「見通しを持たせる」的なのも通用せず、下書きをなぞらせるのも効果なし。
となると、先生もやっていたし自分も「二人羽織」を解禁してしまうしかないのか？
よりにもよって教室の中央最前列で…
なかなか・・・難しい。


もう一方、久々の3年生は相変わらず元気。
まだまだ幼い部分は残っているし、それゆえ繊細で傷つきやすい子もいるしと、やっぱり先生は大変そう。
とは言っても、本当に2年生の時と比べるとずいぶん変わったよなぁ…
挨拶がわりの飛び蹴りは無くなって久しい（笑

中学校の実習でも言われたり感じたりしたけど、
良くも悪くも、人がどこでどう変わるのか、何をきっかけに変わっていくのかなんて誰にも分からないのだろうなぁと思う。
相変わらず実力不足の頭でっかちだけど…
何ができて何ができないかは別として、やるべきことは一つ。
無い知恵を絞っていくしかないのだろうな。

今日の天気：晴れのち曇り