ちょうど一週間前は旅行中。
自身初の、プライベートでの飛行機利用。
といってジェットストリーム的な会社は高いので、使ったのはもちろん格安航空。

数ある格安航空の中でも、たぶんかなり知名度は低いであろう、この会社。
ネット上で「ＦＤＡ」とだけ打って検索すると、アメリカのまるで別物の組織が出てきてしまう（笑
小牧空港でこれに乗ると、地上から直接飛行機にお邪魔しますとなるので、一瞬だけ滑走路（の、横にある駐機場）を歩くことができる。
今でこそ飛んでいるのはＦＤＡだけの空港だけど、元々は国際線が飛んでいた滑走路。
なかなか貴重な体験？

機内誌によれば、コンセプトは
「地域と地域を結んで、地域間交流の促進を」
…というようなものらしく。
地方の空港に特化して就航していて、なおかつ拠点が小牧と静岡と松本という、
かなりのローカル空港なので、メディアにはほとんど出てこない。
けれど、今のところ経営は順調と見えて、毎年一機ずつ機体を買い増ししていて、機体の色はそれぞれに塗り分けていたりと。
地元ではそれなりに目立つ存在。

往路の飛行機は、朝一番の始発便。
なんと機内サービスとして「コモパン」が登場。
「早朝便」だけはこれが出てくるらしい。飲み物以外が出てきたのはこれが初めて。
高速道路のサービスエリアなんかで、たまに自販機で売られていたりするこのパン。
特殊な酵母の働きで、パンとしては相当な長期保存が効くということで、震災後結構有名になったらしい。
そんなパンが、空港の近くにあるコモという会社で作られていて。
早朝便以外で出されるのは、ちっちゃいマドレーヌ。
こちらは山梨のシャトレーゼという会社のもの。
下手なケーキ屋さんよりもおいしいケーキをお手頃価格で製造販売している超優良企業。
地元周辺にもちらほらお店があるけれど、夏場はここで売ってるアイスがとっても恋しくなる。
…で、機内サービスのお茶で出されるのは、さすが静岡の航空会社とあって緑茶。
濁り具合が良い感じ。紙コップも和紙状の、触った感じに良い雰囲気。
そんなこんなで、格安航空だけど意外と大手よりもサービスが良いのかも…？
なんて感じつつ、福岡に到着。

帰りは最終便だったので、外は真っ暗。
なので夜景がとっても良い感じ。
山の中の道路に沿って光の筋が通っていたり、どこだか分からないけれど、コンビナートか何かのような大きな工場が浮かび上がっていたり。
修学旅行やら卒業旅行やらで乗った帰りの便は、暗くなる頃には空港到着の便だったので、飛行機から夜景を見たのもこれが初。
空港に近づいてくると、名古屋駅周辺のビルやナゴヤドームが見えて、空港正面まで来ると小高い山の上でライトアップされている小牧城が見えて。
あー、帰ってきたなぁ、と。
気のせいなのか、この時間帯の便はどの便もこうしているのかは知らないけれど。
地元民なら見れば分かる建物（名古屋の駅ビル）周辺をグネグネと。
絶対に必要のない旋回をしつつ飛んでいたような気がする。
あれはもしかして、夜景が見えやすいようにサービス飛行？
ずいぶん前に読んだ「機長からアナウンス」という機長さんのエッセイ本にも、たまにそういうことをするよというような記述があった覚えがある。
乗っていた便は出発の時点で10分遅れだったのに、到着時には遅れが5分ほどに縮小。
それでこういう飛び方をしてくれて、なおかつ着地も上手。
…良い会社。


で、帰ってきてしばらくしたら、世界的に話題になってしまう飛行機事故が発生。
個人的に時期がタイムリーすぎて、一気に現実に戻ってきた気分（苦笑
世の中「相手を信用しているからこそ成り立つもの」なんていくらでもあるし、たぶんそういうものの方が多いと思う。
その中で、あの事故…というより、雰囲気的には、事件。
変な流れができなければいいけれど…。