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from: 独楽屋千兵衛(せんべい)さん

2010年02月06日 19時29分29秒

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「君が笑ってくれるなら」

せんべいです。ちょっと聞いて欲しい話があります。何年か前の古い話です。長々と書きますが(下手な文章で申し訳ありませんが)、もしよかったら読んでください

せんべいです。

ちょっと聞いて欲しい話があります。何年か前の古い話です。

長々と書きますが(下手な文章で申し訳ありませんが)、もしよかったら読んでください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「息子さん、来なかったね」

知り合いに、そう言われた私には、返す言葉が出なかった。出たのはため息ぐらいしか・・・。
(もう、以前のように親子でベイ大会に行くことはないかもしれないなあ・・)

我が家からすぐ近くにある、とある大手スーパーの玩具売場。
以前ここのベイブレード大会で息子は、一回戦負けした事も、なんとか頑張って優勝したこともあった。
親子で一緒に夢を追いかけていた時間が今やまさに過ぎ去ろうとしていた頃の話であった。
ちょっとした夢だったんだけど。

その日私は一人でその大会の参加整理券をもらう為に朝早くから並んだ。
どうして一人かと言うと、その理由には、妻との深い確執があったからである。
「もういい加減にやめて!」
妻にそう言われながらも私は息子に言った。
「じゃあ、オレ一人で先に行くから。お前は、気が向いたらでイイから来いや。」
その時、息子が本当は行きたい事を知っていた。けれど、同時に息子は、妻の気持ちを察していたんだと思う。
私にいつの間にか芽生えていたある意味異常と思われるほどの独楽への執着。
その執着が、家族の隔たりを拡げ始めていたからだと思う。

そんな事はさておき、その日の大会はたくさんの子供たち、親子連れで、あふれんばかりであった。私の顔見知りの親子も来ていた。出場者だけでもゆうに100人以上は超えていた。いや、もっといたような。当時のベイの人気も凄いもので、もちろん定員も超え、残念ながら参加できない子供たちもたくさんいたようであった。

私は、ずっと息子が来るのを待っていた。もしかしたら来るんじゃないかと淡い期待があったから。そんな私のポケットには、朝並んでもらった一枚の参加整理券が入っていた。
大会の開始時間が迫ってくる。
息子が早く来ないかといたたまれなくなり、会場へと続く階段のほうへ、いつのまにか私の体は動いていた。

そこにもベイの練習をしている親子連れがいた。
男の子二人の兄弟とそのお父さんお母さん。スタジアムとベイをひろげて、とても楽しそう。一人でいた私にはうらやましいくらいに。

ところが、その楽しそうな時間を、突然のハプニングが襲った。
弟の方が急に泣き出したのである。
その男の子は、なんと、整理券をなくしてしまったのである。
一生懸命探す父親。男の子のポケット、リュック、ベイのケースと。
どこかで落としたのだろうか、どんなに探してもみつからない。
「これだけの人じゃあ探しても無駄だなあ」
そうつぶやく父親。母親は男の子に、
「だから大事に持っていなさいと言ったでしょう!」
と険しい口調で怒り出す。

男の子は、ただ泣き続けるばかり。

そんな光景をまのあたりにして私は思った。
(この券を渡そうか・・。)
躊躇した。
もし渡した後に、自分の息子が来たら・・。

渡せない。

今にも、息子が階段を駆け上がってきそうな気がしたから。
「お父さん、ボク出るよ!」って。
いつの間にか私は、ポケットの中の券を強く握り締めていた。

しばらくして、それまでずっと黙っていた兄の方が口を開いた。

「ボクのをあげる!」

なんて心のやさしい兄なんだろう。
その兄はシールがいっぱい貼られた自分のベイケースから、券を取り出した。
弟はその券を受け取ると、ようやく泣き止んだ。
そしてその券をつかんだままじっと兄の瞳を見つめた。

父親は兄の方に問いかけた。
「本当にいいのか?お前だって楽しみにしていたんだろう?」
兄は黙ったまま。
唇をかみしめ、泣きそうな眼をパチパチとさせていた。
やがて、父親に、言葉につまりながらも小さな声で返事をした。

「うっ・・・、うん、ボクはいいよ」

兄の瞳から小さな涙がひとつこぼれた。

すると、そんな兄の顔を見ていた弟が突然、なんとその券を投げ捨てるようにしてこう叫んだ。

「お兄ちゃんと出たい!」




この話が作り話だったら、私はその親子に券を渡してハッピーエンドになるはずですが・・・、現実はそうではありません。
私も息子が可愛い。そう、ただの人の親でしかありません。
さすがに大会のエントリーが始まって息子が間に合わないと判断した時、あの親子に渡そうと思ったからです。
恥ずかしいけど調子のイイ親でしょうね!

ところが、あたりをどれだけ見渡しても、その兄弟を、その親子を探し出すことはできませんでした。
後悔はしていません。でも、ほんとうに、ほんとうに、残念だった。

(終わり)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


現在、ネットで話題になっている整理券のこと、私は実はあまり知りませんでした。

いろいろと論議されていることに、遅ればせながらようやく気がつきました。

みんなが、楽しみにしているベイブレードサークルのオーナーとして、どうあるべきか書かなくてと思いましたが、ごめんなさい。ハッキリ言ってわかりませんでした。
私の事情をよく知っている方は、私の気持ちを察してくれている方もみえると思いますが、きっと何と書いても、今は批判されるマトになるだけでしょうかと思います。

でも強いて言いたいこと。

いつも書いておりますが、人の考えはそれぞれ違うと思います。
だから私の考えをおしつけることはできません。
どれだけ期待されても、オーナーシップをとったり、現場を制したり、キッチリとした理論で説き伏せることもできません。
なぜなら、私は聖人でも強い人間でもありません。普通の、いや、とても弱い人間だからです。

いろんなベイのサイトの管理人さんの対応されている本来あるべきことに共感しております。

かと言って、逆に、

「君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる」・・・※

と言う子を思う親の気持ちもわからないわけではありません。

ただ、上記の話を、いろんな考え方の違うみなさんがどう思うか、どう受け取るか、少しでも聞いていただけたら、何かを感じとって、次につなげてくれたらありがたいと思います。そしていろんな判断をみなさん個人に委ねたいと思います。

メンバーの方、メンバーじゃなくてもこのサークルを見ている方。お父さんも、お母さんも、ベイの関係者の方々も。


せんべい


※・・・中島みゆきさんの「空と君の間に」より。あまりその曲を聞いてませんが・・(笑



P.S.

公式大会では、当然ながら整理券の譲渡はNGでしたから誤解なく。

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from: 独楽屋千兵衛(せんべい)さん

2010年02月10日 00時10分02秒

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「Re:「君が笑ってくれるなら」」
メンバーのみなさんへ

よりすばらしいベイブレードのサークルをめざして、メンバーみなさんのご意見をいただきたく、アンケートの実施を検討しております。

現在、副管理人のとわパパさんと調整中で〜す!!!

またその際は、ご協力よろしくお願いします!



P.S.

アンケートって、結構ムズいっす(笑
・・・こんなこと聞いてどうするの?何がしたいの?って自分でも自分がイジられたりする(笑

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