「０６年１１月２５日Saturday」
今晩も平和な夜がすごせる…はずだった。しかし…。
２０時４０分、１階から妹の叫び声。しかも尋常じゃない。それがだんだんうめき声に変わる。母ちゃんが走る音も聞こえる。明らかに様子がおかしい。
心配になって１階へ降りてみると、妹が体を「く」の字に曲げて、腹を押さえてうめき声を上げている。横には心配そうな父ちゃんと母ちゃん。どうも相当痛いらしい。父ちゃんと母ちゃんは「救急車を呼ぶか？」なんて言っている。しかしウチの部落は体質が悪い。救急車が来ると、近所中が大騒ぎになる。夜中であろうとなんだろうと、みんな家から飛び出し、救急車の行き先を見に行く。わからなければ近所に電話。これだけの騒ぎになるので、救急車は呼べない。父ちゃんは近くの分署に電話。でも救急車は必ずサイレンを鳴らさなければならないらしい。父ちゃんも母ちゃんもすでに酒を飲んだ後、仕方がないのでタクシーを呼ぶことに。
タクシーが来るまでの間、声を上げ続ける妹。それを見て心配するどころか怒り出す母ちゃん。「前から検査しろっつてるのに、なんでしなかったんだ！？何回も病院連れてって。わがままばかり言ってんじゃないよ！今回は自分が悪いんだから！反省しろ！」途中から見ていられなくなり、タクシー来たか見てくる、と厚手のジャンパーを羽織って玄関先へ。
タクシーが来たのは分後くらい。その時間が妙に長かった。来た瞬間手を挙げ、急いでタクシーを止める。玄関前に着けてもらい、妹を乗せ、母ちゃんも飛び乗る。２人が乗ったのを確認し、俺はドアを閉めた。タクシーは急いで出て行った。
心配だったが、その気持ちを紛らわすために皿洗いに没頭。２人してあえて世界バレーの話をしてみたり…。
２１時４０分、母ちゃんから連絡が。分署から救急車で郡山あたりまで行く予定だったが、タクシーで小野総合病院へ行ったそうだ。これから精密検査らしい。

なんとも言えないな…。