朝から、とんでもない事件が起きてしまった…。
毎朝のごとく、後輩Ｓと電車に乗る。始発は三春までワンマン運転のため、一両目のドアしか開かない。そんなわけで、先頭のドアから乗る。すると後輩のＫが、運転手さんに何か言ってる。何やってんだ？と聞いたら「Ｏ先輩倒れちゃったんですよ」はぁ！？Ｏ君が倒れただ？荷物を投げ出し、車両後方へ。
行ってみると、椅子に座ったまま前のめりになって、苦しそうなＯ君の姿、それをＯ君の友人数人がなんとか押さえている。見ると…吐血！？体が震え始めた。運転手さんが飛んできて、その場を片付けつつＯ君に声をかける。「ここどこだかわかるか？自分の名前は？」しかし明らかに様子がおかしい、目の焦点が合っていないように思われる。「救急車だ！」幸いにして駅の近くに分署がある、駅の管理人さんに通報してもらい、救急車の到着を待つ。その間、なんとか楽な体勢を取らせようと横にさせるが、なかなか上手くいかない。Ｙ君「すぐそこだろ？おっせ〜な」そこへようやく救急車到着、消防隊員が駆けつける。やはり運転手さんと同じように質問をし意識を確かめるが、やっぱり変。「あ〜」とか「う〜」とか、そんな返答ばかり。「駄目だこれ。担架！」救急車から担架を持ち出す、ところが。担架に乗せようとＯ君を電車から降ろそうとすると「ちょっと待ってぇ、大丈夫だがらぁ」ふらつきながらも抵抗するＯ君、降りようとしない…中間テストのことで頭がいっぱいなのか？抵抗を続ける。あまりの光景に、泣き出す女子高生も…私も私で、足の震えが止まらない。こんなの私が知っているＯ君じゃない、そんなのないよ…。Ｙ君「俺(付き添いで)行ぐ！どうせ今日遠足だから居なくてもバレねぇ」Ｓ君「俺が行ぐ！お前今日遠足だべ？」「いいがら！」そんなわけで、Ｙ君Ｓ君を含め計３人が付き添うことに。消防隊員さん、無理に抵抗をくり返すＯ君に「あんたが乗ってると、他の人に迷惑かかっちゃうんだから！行くぞ！」きつい一言を投げかける。そして強引に車両から引きずり出す…むごい。その瞬間、足の力が抜けて、私はその場にへたり込んでしまった…怖い、そしてものすごい不安。親しい友人がこんな状況に陥っている光景を直視してしまい、もう駄目だ。かなり動揺している。いつまでも電車を止めておくわけにもいかず、Ｏ君を下ろしてすぐに発車。ホームでわたわたしているＹ君たちを、私とＭ君で見送った。そのＭ君「…お、おい？こっち来てくんねぇか？」というわけで、いつもならＳ達の近くに居るのだが、今日はＭ君の近くへ。さっきまでＯ君と話していたＭ君だけに、相当動揺しているらしい。乗ってからしばらくは普通に話をしていたらしいが、途中から様子が変わり、倒れたそうだ…そんなことってあるのね…。寝ようと試みるが寝れないＭ君、化学の追い込みをかけようと思ったが、さっぱり頭に入らない私。心配で、怖くて、ただ命に別状がないことを祈るばかり。
郡山駅でＭ君と別れ、学校へ。学校へ向かってる途中もまだ動揺していた。教室に入るとすでにＭ君とＨさんが。怖い、誰かに聞いてもらいたい…そんな気があって、ことの一部始終をを２人に話してしまった。これでようやく落ち着いた…仲間が居て、安心した。そこへＭさんが来る。「人倒れたでしょ？電車遅れたよね」まだ事情を知らないらしい、話を伝える。「マジで…」固まるＭさん、これが本当なのよ…。当然のごとく、担任からも事情聴取を受ける。「あれかしら？ストレス性の潰瘍かもね。Ｏのことだから、きっとすぐに復活するわよ」本当にそうならいいのだが…。
何にしろ、重病でないことを祈る。あんまり無理しないでくれ。