「０７年１０月２０日Saturday」
先生も私も電車の都合があるため、後ろ髪を引かれながら店を出る。ちょっと遠いＹさんも、同じタイミングで店を出る。こうやって集まる機会は、これで最後だな。昨年末このメンツで東京旅行をし、そこでの夕食が思い起こされる。
郡山駅に向かう車中、先生「どこ行ったら近いんだ？」どこでしょうねぇ…。「そういえば、どこ狙ってるんだっけ？」志望校とかの話をする。「そうか、工学部か。山形・茨城・岩手、どこに行くにしてもセンター試験でどんだげ取っかだがら」そうですか。それから、進路のことから、どうしてこの学校に入学し、どうして合唱部に入ったのか、なんて話をする。話していて思った…この学校に入っていなければ、私は間違いなく合唱に興味関心がなかったことであろう、不思議なことだ。部員数が少ないことにも話が及ぶ。「お前らの代が入れなかったから、今こうなってんだぞ(笑)」冗談半分だけど、半分は事実。でも先生は「今の３年生は偉いんだ」はい…。
渋滞にはまり、裏道を抜ける先生、そして駐車場に到着。駅入口まで歩く。「枯葉がすごいねぇ」そうっすね。そんなことを言いつつ、市営駐輪場の前を抜け、駅に到着。改札口で先生と別れる、今日はご馳走様でした。

奇跡だった。この１５人のメンバーに出会えたこと、最後まで部活を続けられたこと、よい先輩後輩に恵まれたこと、修学旅行を潰してまで望んだ東北大会、合同演奏会、今年で３回目の定期演奏会はこれまでで一番評判がよかった、そして…数え切れないほどの思い出が、次々に。２年数ヶ月苦楽を共にした仲間を、忘れることはない。みんなに感謝感謝、本当にありがとう！

「０７年１０月２０日Saturday」
模試終了後、合唱部３年生は、ある場所へ向かう。毎年のことなのだが、３年生は引退式終了後、先生と仲間と、最後の晩餐みたいなことをする。メニューは決まって「焼肉」なのね(笑)。というわけで、向かった先は安楽亭。しかし交通手段がない私とＫさんとＡさんとＳさん、さっきまでは先生が「乗せてってやるよ」しかし先生の車は定員４人。すると先生「お前は歩いてけ、先に送ってくっから」ここはレディーファーストってやつで？ＡさんＳさんＫさんと先生が先に行く、私はコスモス通りをひたすら歩き、戻って来た先生に乗せてもらうことに。そんなわけで、何分か歩いて、ようやく先生と一緒になる。「昨日は大丈夫だったのが？」おかげさまで。先生に目のことを聞かれたので、説明する。そのうち安楽亭に着く。
お座敷席３テーブルを占領、あらら。そこでメニューを決める。まずは全員食べ放題。そして飲物だが…ドリンクバー割引券が人数分無い。すると先生が「これだけの人数で来てるんだから、サービスしてくれてもいいじゃん」勢いに押されて折れる店員、割引確定…さすが先生だ。全員が飲物を持ってきたところで、先生から挨拶。「今日はたくさん食べて、英気を養って、これから突き進んでください」さぁ誰が乾杯の音頭を取るんだ？すると目線が、一斉にＫ君の方へ、勢いでＫ君が温度を取ることに。「なんも言うことないですけど…盛り上がりましょう。か、かんぱ〜い」ぎこちなさが面白い。
いよいよ焼肉開始。私の座ったテーブルは他にＭ君・Ｓさん・Ｙさん・Ａさん、そして先生…かなり濃いな(笑)。焼いたり食べたりしながら、色んな話をした。まずは模試の話「漢字書けた〜♪」「マジでわけわかんねぇし」まぁまぁ。私とＳさんは「英語難しかったよね〜」なんて、理系と文系は共通の教科が少ない…。そこから先生方の話になる。Ｇ教頭はやっぱりイイ、Ｔ先生の授業は何なんだか、Ｎ先生は理解できる人できない人二極化する、Ｋ先生板書しないし、Ｉ先生はね…話題に上った先生が、店内に居なかったことを願おう。私が、放課後勉強してると発声練習が耳に入ってきてしょうがない、なんて話をする。するとＳさん「わかる〜」Ｍ君「習慣って恐ろしいな」先生「そんなもんだ」２年数ヶ月やり続けたことだもの、体が覚えていて当然。さらに話題は変わって。「うちかっぱ巻きが好き」「まぐろかな」Ｍ君「干瓢とか…ここまで来てその話はどうなんだ？」ここはくれぐれも焼肉店なので。
焼いていると、煙がＹさんのほうにばかり行く。「換気扇は？あれじゃないの？」みると天井に大きな…空調だな、あれは。換気扇は？と探してみると…あった、部屋の両サイドに、とても焼肉用の換気扇と思えないような小さな換気扇が。Ｙさん「マジ有り得ない！」あんまし大声で文句言うと、大変なことになりますよ？(笑)さらにＹさん、彼女が鉄板に手を伸ばすと、なぜか鉄板の穴から炎が上がる、炎使いか？(笑)
Ｍ君「結局昨日倒れたってのは、何だったの？」だから転んだの。Ｙさん「運ばれたの？誰が？何で？」今の話全部スルーかよ(笑)。というわけで説明する。ＹさんとＳさん「へぇ〜、大変なんだね」そこまでひどくはないんだけど、一応ね。
飲物を取りに行くべく、私とＳさんとＹさんが席を外す。戻ってくると、私の席にどっかり座り込むＫ君、どけよ。するとＳさん「詰めてあげる」申し訳ないっす。さらにＫ君、私のスープと、持ってきたばかりの飲物を飲む…おい(泣)。そのわきでＭ君「食いすぎた〜、横になりたい」横になる。Ｙさん「だから牛になるんだ」Ｍ君「は？何だって？誰が言った？」聞こえないほうが幸せだ(笑)。かたやＹ君の飲物に何か仕組むＫ君、沈殿が生じてる…。
まだまだ追加注文、よく食えるな。先生「ウチの部にはギャル曽根みたいなのは居ねのが？」するとＡさん「Ｎだと思いま〜す」Ｎさん「はぇ？」聞こえなかったほうが幸せだ(その２)。とか言いつつ、みんな「苦し〜」「スカート緩めないと駄目」すると先生「スカートの下にジャージ履くのって、な？高校生だからできるんだよな」そうじゃないんすかね？さらに先生の話は続く。「一昔前までは、こんな携帯なんて考えられなかったわけだから。鉄腕アトムの中に無線が登場してて、こんな世の中来るわけないなんて思ってたら…来てしまった」先生の年代は、特にそういう意識があるのだろう。
ぼちぼちラストオーダー、しかし店員を呼ぶボタンを押しても反応がない。３回目でようやく「ぴんぽん♪」すぐに店員が来る。うちらのテーブルでは黒毛和牛のやつを注文、しかしもうお腹一杯なので、一人一切れ。まだ半焼けくらいなのに食うＫ君、周囲から「あ〜あ」なんて声が(笑)。女子３人は「甘いの食べたいよね〜」すると隣のＫさんらのテーブルに、アイスが運ばれてきた。すると先生が「ささやかですが、僕から皆さんに」全員にアイスをご馳走してくれた先生、みんなでお礼を言う。しっかり味わっていただきました。

「０７年１０月２０日Saturday」
そして肝心の模試ですが。
どの教科にしても「微妙」という言葉しか出ない。国語は古典、英語はリスニング、理科はもうことごとく…ここまで来ると、乾いた笑いしか出てこない、ははは…。
自己採点終了後。Ｍさん「どぉしよ〜、これマズイよ〜」まだまだ何とかなるって。Ｔさん「これマズイし、これじゃ絶対無理だし、駄目だし」なんて言葉を連発。あんまそういうことばかり言ってると、本当に駄目になる、むやみにそんな言葉は吐かないほうがいい。するとＴさん「すぐに百点取れるようになるし」そう考えなさいよ、前向きに行きましょう。