昨日携帯に、家具屋から留守電が入っていたわけ。「こちら配送センターでございます。明日の配送の件ですが、朝早く申し訳ございません。8時前後にはお伺いできると思います…」8時…8時！？いくらなんでも朝早すぎるだろ、繁忙期だから仕方ないとは思うけれど。じゃあなんなの？これは早起きしろってことだよな？
そういうわけで早起きする、久々の5時半である。なんで学部のときは毎朝起きられたんだろうな。寝起きで私は飯を食いつつ、母ちゃんは父ちゃんの弁当の準備をしている。そこで急に母ちゃんの携帯が鳴って、誰かと思えば妹である。「おはよう。なんだ？彼岸帰ってくんのが？…事故！？」…は？なんなの？話によれば、スキーに行くのに友達の車を運転していて、事故を起こしたらしい。これが首都高とかではなく、なんと磐越道だという。意味がわからん、母ちゃんはおろおろして、父ちゃんのところへ。寝起きでただでさえ食欲がないのに、不安感に包まれながら無理矢理食べる。
状況がよくわからないまま、私は高校生ばかりの列車で郡山へ。郡山駅に着く、この時間は他の路線が入ってくるので、改札が異常に混雑する。アパート方面のバスは、改札で引っかかったら間違いなく間に合わない。普段なら最後に降りるところを、今日は最初に降りて、改札まで小走り。余裕をもって、バスに乗り込む。
なんだかこの時間はえらく混雑するイメージであったが、今日はそうでもない。雨じゃなかったのが幸いだったな。で、アパートに着いたらすでに家具屋のトラックが来てるし。急いで部屋を開けて、荷物を入れてもらう。こういうときどうしたらいいんだろうな、ベッドの組み立てとか手伝いますって言いづらいし。目の前で行われる様をただただ眺め、受け取りのサインをする。朝早くから申し訳ありませんでした。
空っぽの部屋に家具が入って、急に一人暮らしが現実味を帯びてきた。次にガス屋さんが来るのだが…10時だな。暇つぶしの道具がこれといってないので、新しいベッドの上でうとうと。急に現実味が出てきて、自分でも意味の分からない笑いが出てくる。
10時、ガス屋さんがやってきた。点検をしているわけで、私はメタルラックを組み立てる。しかし点検作業を何か工事かと勘違いして、大家さんが飛んできた。申し訳ないです、今日お願いしてたんです。ガスも異常なし、うん。電気もガスも、いつの間にか水道局も来たらしく水道も通り、ライフライン確保。でもまだ住めないぞこれ、家電がない。
しかしこの部屋、大家さんも言っていたのだが、前の住人がかなりのヘビースモーカーで。クリーニングが済んでいるのに、いまだにたばこのにおいがひどい。そういうわけで近くのコメリに脱臭剤を買いに行く。消臭力ばかり3個も買い込んで、部屋に戻って早速2個開封。これでどれだけ効果があるのか。
ラジオを聞いて12時半、昼飯を食べるか。近所にラーメン屋があったな、なんて思って行ってみたのだが『火曜日定休日』ね…。結局ベニマルの弁当だ、セルフレジがいまいち使いづらいぞ。部屋に戻ってきていざ食べようとしたら、割り箸を忘れた。道具の中にあった箸を引っ張り出して、洗浄。初仕事はこれだ、うん。
弁当を食い終わってやることもなく、実家に戻ることにする。郡山駅まで来てホームに目をやると…なんだか見慣れない車体がいる。4ドアだから、たぶんこのへんのじゃない。しかも行先のところに『試運転』の文字。なんだ？もしかして新車なのか？うわ、ラッキーなもの見ちゃった。そしていつも通り、磐越東線に乗り込む。昼下がりのワンマン列車、いつもなら心中穏やかに乗るものだが、今日はただならぬ不安がある。
帰宅する。父ちゃんは仕事を休み、母ちゃんもいる。そして事故を起こした妹張本人、落ち着いているようなふりをしているが、割と下を向いている。やらかしたからな、これ。自分の車ではなく友達の車だからな。単独事故だったのが幸いである。状況は聞かずにおく。私の帰宅と同時に、親と妹は、友達宅に向かう。そして妹の部屋に、車に同乗していたその友達もいて、そいつも一緒に出ていった。さてどうなるもんだかな、私とじいちゃんは浮かない顔で過ごす。何をしていても落ち着かない、妹の保険がどうなってたかという問題が。
今現在、まだ親は帰ってきていない。どうなったのだろう、聞くのもはばかられる。