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from: ヤマセミさん
2018/07/22 12:14:44
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CiRA講演会「iPS細胞を使った再生医療〜パーキンソン病に挑む~」
先日お知らせした、第24回CiRAカフェ「iPS細胞を使った再生医療〜パーキンソン病に
挑む〜」がiPS細胞研究所「CiRA」講堂で開催されました。
内容をまとめてみました、以下の通りです。
私個人としては、「パーキンソン症候群への研究成果の応用」を一日も早く望んでいます。
「パーキンソン病を対象とした研究の現状」
iPS細胞ストックを使った再生医療の研究で、治験や臨床研究が近い将来に始まる
研究がいくつかあり、その中のひとつとして、 CiRAで行っているパーキンソン病を
対象とした研究がある。しかし、実際に病院で治療が受けられるようになるまでには
まだまだ長い時間がかかる。
「研究の目的」
パーキンソン病は、脳内のドパミン神経細胞が減少することによって、様々な
運動機能が低下する症状が起こる病気です。iPS細胞が開発されたことにより、
失った組織や器官を自然に再生することができないために根本的な治療が
難しかったパーキンソン病に対して、患者さんの細胞から作られたiPS細胞から
分化させた細胞を移植するという治療の可能性が生まれた。
CiRAでは、iPS細胞からドパミン神経前駆細胞を分化させ、それを脳内に移植する
ことでパーキンソン病の症状を軽減することを目指している。
「研究の進展状況」
パーキンソン病に対しては、すでに薬やリハビリなどを使った治療が行われています。
これらの治療法は、脳内に残っているドパミン神経細胞の働きを補助することで症状の
軽減を図る方法です。iPS細胞を使ってドパミン神経細胞を新たに補う治療法が加わる
ことで、従来の薬やリハビリによる治療の効果が増幅し、病気の進行を止めることを
期待している。
現段階ではコスト問題によって自分の細胞由来のiPS細胞を使うことは難しいが、予め
作って保存されたiPS細胞ストックからドパミン神経前駆細胞を分化させ、
パーキンソン病を発症させたサルに移植することで効果や安全性を確認している。
CiRA では、iPS細胞を使ったパーキンソン病の治験を2018年度内に行うことを
目指している。ただし、今のところ具体的な時期や対象となる患者さんの詳細は
決まっておらず、冷静に研究の進捗を見守ってほしい。
「パーキンソン症候群への研究成果の応用」
パーキンソン病と似た症状を示すパーキンソン症候群に研究成果が応用される
可能性については、治験はパーキンソン病を対象に行う方針であるものの、ドパミンの
不足によって症状が表れている病気については、治験で安全性が証明されれば、
研究対象になりうる。
「パーキンソン症候群」
パーキンソン病以外でレボドパに反応が不良の一群をパーキンソン症候群と呼びます。
進行性核上性麻痺、多系統萎縮症、大脳皮質基底核変性症、血管障害性パーキンソニズム、正常圧水頭症、精神科の薬による薬剤性パーキンソニズムなどがあります。
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