失踪した娘の行方を必死で追い求める元刑事の父親。
一方その娘・加奈子の同級生尚人は３年前に陰湿なイジメに苦しんでいたが、唯一優しくしてくれた加奈子に恋をするようになる。
現在と３年前が交錯していくうちに、加奈子の真実の姿が浮かび上がり、父親を苦しめるが、結末は意外な形で…。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
第３回「このミス」大賞受賞作品ということで読んでみましたが、ダメでした。
離婚した妻が引き取っていた娘が行方不明だと聞いた瞬間から、狂ったように娘の行方を追うんだけど、その心情がうまく伝わらない上に、そもそも娘が心を閉ざして非行に走った理由がオヤジにあったんですわ。罪滅ぼしかと思えばそうでもなくて中途半端。さらに３年前のイジメ事件も伏線になりきれておらず、全体的にすさんでいて下品な印象でした。