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from: 窓の雪さん
2009年03月25日 01時21分27秒
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重松 清「見張り塔からずっと 」
3作からなる短編集。表題は、作者自身の立ち位置を示す。
バブル崩壊後、屈折した思いを抱く住民たちがスケープゴートを生み出す「カラス」。
死んだ子どもを思う気持ちに押しつぶされていく夫婦を描いた「扉を開けて」。
夫と姑に存在を否定されていく若妻の心の分裂を描いた「陽だまりの猫」。
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またしても読むのが辛い作品。
ここにはいじめ、喪失感、疎外感によって傷つき、ボロボロになっていく人たちがいる。
これは正に今、現実社会で起こっていることかもしれない。
そう思わせる恐さがある。
特に「扉を開けて」には心を揺さぶられた。
もう先を読みたく無い、と思うほどの歯がゆさと苛立ちがある。
そして次の瞬間には涙の発作に襲われるのだ。
心が動くことが「感動」だとすれば、
そこにはまさしく感動があった。
大好きとは言い難いが、考えさせられる一冊だった。-
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