かあちゃん・・重松清　　梶谷ヒロシは、父・母の３人暮らし、ある日、父の運転する会社の車が、センターラインを超えてきたトラックを、避けようと電柱に激突。同乗していた会社の上司と共に死亡。葬儀が終わってから、母は昼も夜も働き、ヒロシを育てる。ヒロシが結婚し３３歳になった頃、母は、ヒロシの知らない家の墓の前で倒れているのを、助けられる。母は、元上司の墓に２６年間、毎月その季節、季節の花をたむけ、笑わず、楽しまず、質素に暮らすことで、夫の罪の赦しを乞うた。村上さんの娘の子、河野啓太、彼の友人本多、黒川。いじめっこの松谷が原因で、彼らの人生も変わってしまったが、ヒロシの母の行動に感動し、それぞれの罪を背負い、罰を受けた。ちょっと重いところもあったけれど、それぞれを取り巻く「母」との話。生まれた瞬間、いちばん傍にいてくれる「母」。君はひとりじゃないよ。と締めくくられています。ちょっとウルウルするところもありますよ！