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  • from: 窓の雪さん

    2009年07月27日 13時39分19秒

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    重松清「疾走」

    シュウジは干拓地の中学生。そこでは旧来の住民の住む「浜」と新たな入植者の住む「沖」の対立があった。シュウジの兄のシュウイチは中学校では秀才で通っていたが、彼が進んだ進学校ではごく平凡な一生徒に過ぎなかった。そのシュウイチが壊れ始めたことが一家の崩壊を招く。最悪の犯罪者となったシュウイチ。そのために学校でイジメにあうシュウジ。周囲の圧力に耐え切れず蒸発してしまう父。ギャンブルに溺れていく母。
    その地域をリゾート開発の荒波が押し寄せる。町の中を地上げを担う組織の人間が跋扈する。立ち退きを迫られる「沖」の人々。その沖に孤立した教会。その教会に通うシュウジの同級生の「エリ」と「テツ」。彼らは運命に翻弄され、東京へ、大阪へと出て行くが、さらに過酷な運命が待ち受ける。
    =========================
    読み手を惹き付けるエネルギーを持った作品だ。週末を挟んで上下巻を一気に読み通した。
    これはイジメや不幸を描くことを得意とする重松作品の中でもかなりハードな作品だ。シュウジとエリは救いの無い不幸に叩き込まれる。しかし、彼らはどこまでも「ひとり」だ。彼らは安易に「ふたり」にはならない。不幸な経験がそれを許さないのだ。彼らは「人を信頼してはいけない」という教訓に幾重にも縛られている。
    何故、こんな理不尽な思いをしなければいけないのか?最後に救いが待っているのか?その問いで心をいっぱいにした数日間だった。◎。

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コメント: 全2件

from: 窓の雪さん

2009年07月27日 14時49分23秒

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「Re:Re:重松清「疾走」」
すばるさん
本当に怖い表紙だったですねぇ。好きかどうかはおいといて。

> 「疾走」重いよね〜宗教観も強いし。
僕は宗教観は感じなかった。いちおう旧約聖書が部分的に引用されているんだけど、普通の教会で聖書を配る場合、新約聖書を選ぶはず。新約はイエス=キリストの物語で旧約はそれ以前の歴史物語なので、人を救いたいならば当然新約聖書を渡すべきところ。

作者が意図的にそうしているんだろうけど、むしろ聖書の中で作者が解釈に悩んだ部分をネタにしているように感じた。元々旧約の世界は血生臭い世界だしね。

キリスト教の中でも聖書はある意味絶対的なものなんだけど、その解釈は宗派によってまちまち。聖書の文言はどうにでも解釈できる、という実例かもしれない。

ここに出てくる神父さんにしてもかなり怪しい感じはある。表面的な優しさは持っているけれど、人を救うという点においてはかなり醒めていて、あまり神父らしくないと感じる。

僕はクリスチャンではないけれど、聖書や教会についてはそれなりにかじってるからね。ちなみに。仏教の方もひろさちやくらいならかじってます。(笑)

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from: すばるさん

2009年07月27日 14時27分21秒

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「Re:重松清「疾走」」
> これはイジメや不幸を描くことを得意とする重松作品の中でもかなりハードな作品だ。
================
「疾走」重いよね〜宗教観も強いし。
やはり重松さんは短編でこそって思いを強くしました。
単行本の表紙装丁イラストは秀逸だったなぁ。

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