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from: ハマジンさん
2009年10月23日 15時01分55秒
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デパートへ行こう! 真保裕一
仕事も家族も失った男の所持金は143円。最後に子供の頃の思い出が詰まったデパートで一夜を過ごそうとする。しかし夜のデパートには男の他にもたくさんの訳ありの人々が蠢いていたのだった。
それぞれの事情が複雑にそして偶然に絡み合い、最後は屋上で、昔子供の頃に楽しんだ怪獣ショーのような立ち回りが展開され、あっけない幕切れとなる。
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三谷幸喜の「有頂天ホテル」のデパート版と思ってもらえばいいでしょう。閉店後のデパートの、暗闇の中で繰り広げられるコミカルなドタバタ劇です。帯の「ホワイトアウトを超える」とか「緊迫の一夜」というのはちょっと大袈裟。でもデパートに対する愛増や思い入れが交錯し、親子家族の人情劇にもなっていて、ほろりとする場面が多々あり。
全員が自分しかいないと思っているため、足音や人影にいちいち驚き「真夜中のデパートとはこんなに忙しいのか…!」とつぶやくのが面白い。あれもこれも…って、ちょっと詰め込み過ぎの感もありますが、根底に流れるデパートとの思い出や愛着が感じられ、読後感はほのぼの。
途中でやめにくい話の構成なので、久々に夜中2時3時まで読みふけりました。
私も子供の頃に母と行ったデパートの思い出は深いです。
屋上や大食堂のお子様ランチ、近所の文房具店では売っていない何十色ものクレヨンやメモ帳やシール。ノスタルジーを感じますね〜。年だなぁ(笑)
息子が今春デパートに就職しましたがなかなか厳しいね。不況が長引きモノが売れな〜い。給料も賞与もカットだけど何とか頑張ってます。違った意味でみんな「デパートへ行こう!」だよホント。
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