ピーター・ソロモンの妹キャサリンは純粋知性科学を研究しており、世界を一変させるような研究成果が完成に近づいている。
　「ロスト・シンボル」を読んでの一感想です。
　十年ほど前、年度事業計画説明会で取締役・営業企画部長がこれからの事業について説明された。
　「産業は、農牧畜から工業化社会、そして商業・サービス産業が
発展してきた」と言って経済規模のグラフを示されたが、「次の産業は宗教や霊的なものを扱う産業、スピリチュアルなもの」が出てくるだろうと。しかし、「５０年、百年の単位で考えなければならないが」と言われた。聞いている人はあまりピンとこなかったようだったが、私は感じるところがあり、どのような産業になるか思考を巡らしたものです。
　キャサリンの研究する純粋知性科学、ここで出てくる古代の神秘を解き明かすピラミッドは、このスピリチュアルな世界を読み解くカギになると思え、どのような結末になるか最後まで興味深く読みました。