yeshangさん、すばるさん絶賛の１冊！
でしたので、読んでみました。初の時代小説でした。

自慢にもならないけど日本史に全く弱くて、たまたま大河ドラマを見た時代だけ詳しいという私ですが、すんなりと入り込めたし、すごくよかったです。

何より主人公の渋川春海がとっても魅力的。
自分の知らない間に幕府の思惑で大仕事を任命されていく春海ですが、とまどいながらも開き直って果敢に立ち向かうのが清清しい。
礼儀正しくて純情で義理堅く、大和暦を作ったとは思えない人間くささがあってとてもイイ。

神社の算額絵馬で数学の問題の勝負をしたり、最終章では街中で庶民を前にして北極出地を観測してみせたり、泰平の世の中の楽しさ、余裕のようなものが感じられて、それも楽しかったです。

宇宙、天体、数学、暦、歴史…といったものが非常にうまく絡み合っている秀作でした◎