「この女」森絵都 筑摩書房
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大阪のドヤ街・釜ヶ崎でその日暮らしの生活を送る甲坂礼司は、ホテルチェーンのオーナー二谷から妻の自伝小説の執筆を依頼される。◆面白かった。冒頭の掴みはバッチリ。その後、若干垂れるものの150ページ辺りから盛り返して終盤は素晴らしかった。1995年のあの大災害・大事件がなければ生まれない作品だし、日本人はそれを知っているからこそ面白いんでしょう。とにかく文章が上手い！悪女小説では東野圭吾の「幻夜」、桐野夏生の「OUT」に並ぶ傑作だわ。◎