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  • from: yeshangさん

    2012年05月25日 16時51分46秒

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    生きる」 乙川優三郎著(文春文庫)

     「生きる」、「安穏河原」、「早梅記」の3篇からなる中短編。平成14年の直木賞受賞作です。

     「生きる」は亡き主君への追腹(殉死)を筆頭家老から直じきに禁止され、生きることにしたが煩悶と周囲の冷たい目、それに追い打ちをかける娘・息子の不幸が続く。
     「安穏河原」は藩政に合わず職を辞し、江戸に出てきた夫妻と娘の苦労と困難な生活の果て。
     「早梅記」は独り身の生活に雇った貧しい武士の娘と自然と仲睦ましい生活を送るようになったが、下級の武士ながら身分の違いでその娘はいさぎよく身を引く。身は家老職まで上り隠居の生活に入ったが、時として思い出すのはあの娘のその後。

     いずれも心の苦しみ、生活や仕事の苦労に耐えながらも生き抜いていかざるを得ないおはなしです。

     話は主人公の男が中心なって進められますが、相手の女性は強烈なバックグラウンドとなってお互いの生きざまに深い印象と感情をあたえます。どうしようもない中で最後にさっと陽が差すような終わり方は何とも言えない後味を残す作品です。

      乙川優三郎と葉室麟の作品に似たようなところを感じさせますが、乙川の存在が葉室麟の受賞を遅らせたのではないかと勘繰りたくなりました。
     著者の「露の玉垣」の記憶から「生きる」を読みましたが、続けて「闇の華たち」を読んでいます。

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