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from: yeshangさん
2012年10月15日 15時01分53秒
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「独虫は消えず」 童門冬二著 (集英社)
副題に「詳説大久保彦左衛門」とあるようにおなじみの江戸時代の将軍近くに仕えた武士のお話。
三代将軍家光の時代。家康以来忠誠を励んできた彦左衛門が自分の不遇をなげいて「三河物語」を書いて城内のみならず世間の評判になっているところから始まります。
戦のない平穏な世の中になって、「三河物語」はかつての戦乱の武将、お家取り潰しにあった浪人など冷や飯を食っている者の間ではベストセラーに。
幕府もこれらの手合いの対策が必要といろいろ策を構じようと知恵を絞ります。
一方、彦左衛門はねじけて、ひがんで、現状に腹を立て・嘆いて、奇行・いやがらせを次々に。彦左衛門自身は馬鹿なことをした、行き過ぎたと反省するが、世間は誤解して彦左衛門の人気は上がる一方といったようなお話が続きます。
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終身雇用の会社にあっても同期入社や後輩でどんどん出世するもの、取り残されて冷や飯を食うもの、時代はどんどん変わっているのに古き良き時代にとらわれて沈んでいる者、ぬるま湯につかって出られないものなど。
会社経営側と積もり積もったお荷物社員の様子を見るようなお話になっています。天草の乱や由比小雪の乱は、今の労働争議や会社乗っ取りの企てと見なしてもも面白いでしょう。
出版は1994年ですが、団塊世代の大量定年退職者の出た2010年前後に出ていれば話題になったかもしれません。
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