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from: yeshangさん
2012年11月05日 20時23分46秒
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「椿山」 乙川優三郎著 (文春文庫)
短篇「ゆすらうめ」、「白い月」、「花の顔(かんばせ)」、そして表題作の中篇「椿山」。
「ゆすらうめ」は6年の年季を終えて色茶屋暮らしからようやく足を洗えたおたかの話。
「白い月」はまじめな職人友蔵が博打にのめり込みどうしようもない生活に墜ちていく話だが、妻のおとよはそれをどうしようもない。
「花の顔」は舅が亡くなりそれまで口やかましかった姑が惚けていく話。
「椿山」は身分故の理不尽にあいながら、私塾の先生の娘婿・養子にとの話が消えて、出世に賭けて勉学に励む。藩政の中枢に登るが、家老をはじめとする上司・関係者の不正を知りながらも自分もその渦中に入りこんでいく話。
前3篇はどうしようもない中に置かれ、あがきながらも開き直ってしたたかに生きていかざるを得ない悲しさが感じられます。
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ハッピーエンドで終わらぬものばかりですが、これも人生かと思わされるものばかりです。置かれた状況で命ある限り生きていかねばならないが、しがらみ・成り行きには逆らえず苦悩しながらもそれなりの解答を出して自分を納得させることで行かざるを得ないのか? 考えさせられます。
よい作品とは思いますが、私としてはなんとも虚しさを感じる内容でした。-
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