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from: yeshangさん
2019年11月11日 18時55分33秒
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「習近平の中国経済」 石原享一著 (ちくま新書)
習近平の経済運営、どう進めようとしているかというより、習近平政権下の経済、経緯、・現状と日本との関連を説明したものです。
改革開放40年を経過して中国は世界第2位のGDP大国となり、急激な経済成長はいろいろな問題をも引きずりながら来ています。
国有企業と私企業の関係、農村問題、新疆ウィグルを例にした広大な地域の少数民族との問題、そして中国の対外経済戦略と日米中の関係、日本にアジアビジョンはあるかを問うています。
中国経済の経緯と具体的な数値を示して、単なる傾向や思惑を述べているのではないので、今後の中国経済を考えるうえで参考になると思います。
ただ、中国の一帯一路や尖閣を含む東シナ海、南シナ海問題、海外の拠点・港湾の取り込みや軍事利用への目論見、経済・技術の覇権を取ろうとする思惑など不気味な動きは明確に述べられてはいません。
しかし、感覚的な説明ではなくきちんとしたデータ、数値をもとに語られていますので今後の中国経済を考えていく上では大いに参考になると思います。
2019年8月の出版で直近のデータに基づいた内容になっていますので、変化の激しい中国経済を考えるうえでも参考になると思います。
私は30数年前、中国の仕事に携わることになりましたが、当時、中国の現状がよくわからず、いろいろ調べるうえで、国力-鉄の生産量、衣食住-食料の生産量、砂糖消費量、衣料の生産量、セメント・プラスチック生産量などから推測しましたが、当時の日本の30数年前の経済・生活レベルであると結論付けました。
実際に中国に赴任して、まさに30数年前にタイムスリップしたような感覚を受けました。そして子供のころの懐かしさを覚えたものです。
しかし、最近の中国は都市部は日本とほとんど変わらない様子になっていて、特にIt関連、買い物や自転車の貸し出し、顔認証など日本よりすすんだものもあるようになりました。
まだまだ、中国は自国を発展途上国とも言っていますが、これは隠れ蓑で、トランプのアメリカが行き当たりばったりの政策に見える中で、日本はうかうかできない、しっかりとした方針・政策で今後を進めていかないととの思いに駆られています。
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