「読書好き？」発言に際して…
----------------
「新規発言」で書くとスレッドタイトルが残っていきます。スレッドタイトルを元に話題の本を検索出来るようにしたいので以下の様ご協力お願い致します。
----------------
巷の噂本やベストセラー情報、読後感想など、一冊の本についてのお話は本のタイトルや作者名などを付けて「新規発言」で。
「初めまして」等の発言はＯＫです。
----------------
どーでもいいお話は「雑談スレ0907」「Re:雑談スレ0907」などに「コメントを書く」という形でタイトルを適当に削除・書き換えて書き込みしてください。
本文を全部削除して、新たな話題を書き込んで頂いて結構です。
誰かのコメントを引用した時の > とか >>マークは気にしなくていいです。私の方で適当にフォローします。
（ドコモ系の携帯だとタイトルがRe:Re:Re:Re:…と続いてみっともないんで、ぶった切るか適当に書き換えて下さい）
----------------
〓

パチンコで生活費を稼いでいた貧乏学生の俺は魔術師に秘書として雇われた。株式相場という波を読み、見事に乗りこなす魔術師は、俺の仕事として駅前にある銀行の毎日の株価を記録すること、新聞に目を通すことを指示した。俺は相場という波の動きを次第に肌で感じるようになっていった。魔術師の試験をクリアした俺は魔術師の言う「秋のディール」のターゲットを知る。それは日本第三位の都市銀行だった。
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
バブル期の金融商品「変額保険」の問題を根底に置いた作品。重いテーマを抱えつつ、石田作品らしく軽快な語り口で読ませてくれる。主人公の成長物語として、あるいは「スティング」的な作品として大いに楽しめる。
「銀行を相手に戦う」と言っている割には　★★★ネタばれなので伏せる★★★　という点が物足りないこと、サブキャラが使い捨てになっている感があることが不満と言えば不満。評価○。

ギャングスタ・・新堂冬樹　ドロップ、やクローズのような、学校の頭をとる話です。明王工業高校に入学した川谷銀二は、中学時代は不良グループのパシリだった。イケ面の白石力を、明王高校のギャングスタにするのが、銀二の夢だ。まあ、どのページも喧嘩喧嘩喧嘩のオンパレード。凄いよ！病院送りばっかしだけど。でも一匹狼の白石力や、ツルンデイル「ワル」たちも、やっぱ堅い友情で結ばれていて、思わず引き込まれ読みきったわ。表現がかなり、グロイので、そっち系がだめな人はムリかも。私、ドロップもクローズも映画観に行って、もしこれが、映像化されたら・・配役は誰？なんて思いながら読んじゃったわ。まあ、この板参加している人達は、こんな野蛮で稚拙な内容ものは、却下だよね〜。私の一人言だと思って下さい。

「れんげ荘」群ようこ 角川春樹事務所
----------------
大手広告代理店での自分の立ち位置に疑問を感じて、身の丈に合った生活をしようと奮闘するキョウコの物語。
----------------
まぁ…なんだ…(笑)
群さんの実母に対しての不満を小説にしたためたって作品だ(^^);
「かもめ食堂」を読んだ時にも感じましたが、やっぱり群ようこさんはエッセイ作家であって、小説家ではないです。
〓

かあちゃん・・重松清　　梶谷ヒロシは、父・母の３人暮らし、ある日、父の運転する会社の車が、センターラインを超えてきたトラックを、避けようと電柱に激突。同乗していた会社の上司と共に死亡。葬儀が終わってから、母は昼も夜も働き、ヒロシを育てる。ヒロシが結婚し３３歳になった頃、母は、ヒロシの知らない家の墓の前で倒れているのを、助けられる。母は、元上司の墓に２６年間、毎月その季節、季節の花をたむけ、笑わず、楽しまず、質素に暮らすことで、夫の罪の赦しを乞うた。村上さんの娘の子、河野啓太、彼の友人本多、黒川。いじめっこの松谷が原因で、彼らの人生も変わってしまったが、ヒロシの母の行動に感動し、それぞれの罪を背負い、罰を受けた。ちょっと重いところもあったけれど、それぞれを取り巻く「母」との話。生まれた瞬間、いちばん傍にいてくれる「母」。君はひとりじゃないよ。と締めくくられています。ちょっとウルウルするところもありますよ！

「深川恋物語」 宇江佐真理 集英社文庫

面白かったです。
どの短編も登場人物が生き生きと描かれていて、とても共感が持てました。

小説は断然ハッピーエンドが好きなあたしですが
…現実は厳しいから、せめて小説くらいね('-^*)/…
宇江佐さんの結末はそうじゃないものも多くて、切ない気分になるんだけど、それが決して後味の悪いものじゃないんです。
女性が一途に男性を慕う姿はいじらしくて応援したくなります。

また、この人の本を読みたい、と思わせてくれる作家さんですね。

読みました！またまた竜崎ワールド炸裂〜！！面白かったです。

大森署の署長に事実上降格した竜崎だが、ここでも国家公務員たるもの…というハードなポリシーは変わりません。
管内で起きた立てこもり事件の犯人をSATが撃ち殺してしまい本庁から竜崎の責任を問う動きが出るが、実は意外な事実が隠れされていたのよね。

今回は竜崎の妻・冴子が体調を崩して入院してしまい、妻に頼りきっていた竜崎はコーヒーも入れられず、風呂さえ沸かせません。
そんなダメな自分に対しても生真面目に分析し反省する様子が妙にいじらしい！
「人間・竜崎」を垣間見ることが出来て面白かった。
もちろん刑事ものとしての完成度も高かったです。

このまま３に突入〜！しようかな。

シュウジは干拓地の中学生。そこでは旧来の住民の住む「浜」と新たな入植者の住む「沖」の対立があった。シュウジの兄のシュウイチは中学校では秀才で通っていたが、彼が進んだ進学校ではごく平凡な一生徒に過ぎなかった。そのシュウイチが壊れ始めたことが一家の崩壊を招く。最悪の犯罪者となったシュウイチ。そのために学校でイジメにあうシュウジ。周囲の圧力に耐え切れず蒸発してしまう父。ギャンブルに溺れていく母。
その地域をリゾート開発の荒波が押し寄せる。町の中を地上げを担う組織の人間が跋扈する。立ち退きを迫られる「沖」の人々。その沖に孤立した教会。その教会に通うシュウジの同級生の「エリ」と「テツ」。彼らは運命に翻弄され、東京へ、大阪へと出て行くが、さらに過酷な運命が待ち受ける。
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
読み手を惹き付けるエネルギーを持った作品だ。週末を挟んで上下巻を一気に読み通した。
これはイジメや不幸を描くことを得意とする重松作品の中でもかなりハードな作品だ。シュウジとエリは救いの無い不幸に叩き込まれる。しかし、彼らはどこまでも「ひとり」だ。彼らは安易に「ふたり」にはならない。不幸な経験がそれを許さないのだ。彼らは「人を信頼してはいけない」という教訓に幾重にも縛られている。
何故、こんな理不尽な思いをしなければいけないのか？最後に救いが待っているのか？その問いで心をいっぱいにした数日間だった。◎。

「１Ｑ８４」村上春樹 新潮社
----------------
１９８４年とは別の世界、１Ｑ８４年に迷い込んでしまった健康ジム・女性インストラクターの青豆。
宗教団体から逃走してきた不思議な少女・ふかえりの書いた小説をリライトすることで禁断の扉を開いてしまった天吾。
青豆と天吾の２人は互いに大人の理論を背負わされて育ち、心に傷を持つ幼なじみだった。
----------------
何とも荒唐無稽なお話なんだけど、一旦読み出したら気になって仕方ない。
まずはキャラ立てが上手い。村上作品全般に言えることですが、衝撃的なエピソードを持ち出す事もなくあくまでも淡々と人物像を作っていく手法が超絶的に上手い！
----------------
ある程度村上作品を読んでる人には分かると思いますが、この作品の登場人物は「ノルウェイの森」に出てくる渡辺クン、直子、緑、レイコさんそっくりだし、お話全体の雰囲気は「ねじまき鳥クロニクル」「海辺のカフカ」に酷似です。
全てひっくるめて揉み直したって感じかなぁ…まぁ圧倒的に読みやすいけどね！
----------------
村上春樹の作品って、おしまいまで読んでも決してスッキリしないし腑に落ちないんだけど、頭にこびりつくのさ！
----------------
読書好きな人間がこんな曖昧な感想しか残せない本が大ベストセラーってのも分からないわ〜
しかしながら今月のトップです！
〓

てのひらのメモ・・夏樹静子　ミステリーモノではなくて、裁判員法廷です。広告代理店で働く「種本千晶」は、数年前に夫を事故で亡くし、６歳の子「徹」と２人暮らしのキャリア・ウーマン。徹は喘息の持病があり、保育園に預け仕事をしていた。ある日、徹が熱を出し、保育園からお迎えの連絡が入る。重要な仕事を持ち、会社、保育園、家庭を切り盛りする、シングル・マザーのとった行動は・・・「徹」は、喘息の発作で気管の痰が詰まり、家でひとり死んでしまう。市民から選ばれた裁判員は、有罪、無罪どちらにすべきか、裁判の行方はいかに・・。まあまあ面白かったです。もし、自分が裁判員に選ばれたならって思いながら読みましたね。