北海道の大自然と狩猟に魅せられた青年はひとり山に入り、シカや羆を撃つ生活を始める。
やがて白い北海道犬の子犬フチを得た彼は、フチを有能な羆猟犬に育て上げ、有意義な狩猟生活を送る。厳しい自然の中での生活を、鋭い感性で描いたスケールの大きなノンフィクション。
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先日の旅行で函館駅の本屋さんで記念に買った１冊。さすが地元の本屋さん。お薦め〜！って感じで山積みしてありました。函館で東野圭吾を買ってもしょうもないしね〜ってことで北海道らしい本をチョイス。

北海道を体感した直後ということもあって、どの場面もリアルに入り込んできました。決してうまい文章とは言えないけど、厳しい生活を送ってきた作者の研ぎ澄まされた感覚、感性が読む者をぐいぐいと引き込みます。忠犬フチの成長の様子もワクワクします。
山から下りて実家に戻ると、近所の猛犬が彼を見るとシュンってなる。「獣のニオイがしみついているのだろうか」って…！
そりゃそうでしょ。斃したクマを解体して心臓を火で炙ってその場で食べるんだよっ(驚)血の味がして実にうまいって…ひぇ〜

久保さんはかなり優秀なハンターみたいでアメリカのスクールでも評価された人。途中からは牧場経営に移っていくんですが、家庭を持ったことで昔のようなハンター生活から離れることを余儀なくされます。そのうちにフチを病気で亡くてしまいます。

テレビのドキュメンタリー「大草原の少女みゆきちゃん」は久保さん一家の話だそうで、見たことのある人もいるでしょうか。

こんな生き方、こんな人生もあるんだな…と新鮮な驚き。

文中「小樽」とか知ってる名前が出てくると嬉しい。
ふふっ小樽は行ったもんね〜じゃがボックル買いに。
阿寒湖や羅臼岳はバスガイドさんのお話に出てきたもんね〜(笑)

NO.6#8・・・あさのあつこ　ナンバーシックスシリーズ８です。児童書なのですが、これがなかなか面白くて（すばるさんは酷評してましたが・・）紫苑とネズミは、沙布を救出するため理想都市ナンバーシックスの矯正施設に潜り込む。しかし、すでに沙布は生きてはいなかった。バーチャルの沙布（バイオハザードみたい）の要望で矯正施設は、破壊された。紫苑とネズミはこの破壊された施設から、脱出できるのか？というところで、また次号へ続くことに・・・。

「ジャッキー・ロビンソン物語」リチャード・スコット著 筑摩書房
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アメリカ大リーグ初の黒人プレーヤー、ジャッキー・ロビンソンの伝記です。
ブルックリン（今は本拠地を移してロサンゼルス）・ドジャースに入団したんだけど、ドジャースって人種とか国籍問題に関しては非常に柔軟な球団みたいだね。野茂英雄を受け入れたのもドジャースだったね。
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ちなみにドジャースのドッジはドッジボールのドッジ。避けるの意味で、ブルックリン名物のタイヤ式の電車を人々が避けて逃げる様から付けたんだそ〜な(^^);
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ジャッキーの背番号42は大リーグ全てのチームで永久欠番。
日本に来る助っ人外国人選手には本国では付けることの出来ない42は大人気です。
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9月一番乗りです。読書の秋ですね。

昨日から上下巻構成の分厚い単行本を読み始めています。
わりと読みやすい本です。
最初に提示された伏線をどう読むか？
先の予想を楽しんでます。

「チェーン・ポイズン」本多孝好 講談社
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存在感もなく惰性の人生に嘆いていた悦子。
見ず知らずの人に「本気で死ぬ気なら一年待ちませんか？」と持ちかけられる。
一年後には楽に死ねるという「ご褒美」のために日々を生きていくが…
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まぁ推理小説なんでしょうが、惰性の日々が４分の３を占めるので眠くて眠くて(^^);
文章は巧いから読んでしまうんだけど、基本的に謎解きモノには興味ないから、結局どこが面白いんだか分からなかったっす(>_<)
返却日まではまだ一週間あるから、ラストを読み返してみますわ(^^);
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それにつけても、本多孝好さんは短編でこその作家さんだと思います！
短編集「ＭＩＳＳＩＮＧ」は良かったよ！
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NHKの深夜番組「わたしが子どもだったとき」を見ました。
主役はあさのあつこさん。
家族に好かれたくて良い子を演じていた子ども時代。
次第に自分の気持ちとのギャップが大きくなる。
そこで出会ったのが本。最初は「シャーロック・ホームズ」だった。
中学を出る前、「本を書きたい」という夢は持っていたが、
それを人に語ることはできなかった。

就職、結婚、出産を経て、
あさのあつこが物語を書き始めたのは30代も半ばになってからだった。

こんな流れが本人の言葉と再現映像で綴られていた。

「バッテリー」の原田巧を描いた動機らしきものが感じられた。

表題作以下８編の短編集。

「スターダスト・レヴュー」元プロのチェリストが指揮者との諍いからプロの世界を離れ、バーのピアノ弾きとして生きている。彼は職業も恋人も失っているが、旧友によって救いの手が差し伸べられる。一方、現在の勤め先では店を任せたいという話が。選択は彼の中にあった。

「うたかた」団地で孤独死した老女。彼女の幸福な人生を描く。

「金の鎖」偽りの恋の思い出に生きる女性デザイナー。彼女が自分の本当の恋心に封印をした理由は。。。

「見知らぬ妻へ」歌舞伎町で客引きとして生きる花田章は、偽装結婚した中国人女性に心惹かれていく。

自分の心を偽って生きる者、
社会の底辺に生きる者、
心の一部を過去に囚われて生きる者、
彼らの固まった心の内側にある柔らかい部分が表に出てくる瞬間を描いた作品集。
それを味わえる感性がある方にお奨めします。

「錦繍」宮本輝 新潮社
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蔵王のゴンドラ・リフトの中で亜紀は10年前に別れた前夫に偶然出会う。
京都の旅館でホステスと心中事件を起こし、生き残ってしまった前夫はどのような人生を送っていたのか？心中事件の真相は？
いくつもの疑問と消えない憎悪から亜紀は前夫・有馬に手紙をしたためる。
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全編、手紙の往信・返信という形で進行します。時代背景は昭和40年頃でしょうか。女性が「下さいまし」と使っていた頃(笑)
叙情的で美しいです。私たちは手紙で恋愛を紡いだ世代だから違和感なく読めるけど、それでも「便箋何枚？封筒に入らねーじゃん！大型封筒、定形外郵便かよ！」とさまーずの三村に突っ込まれそうです(^^);
今の人が読むにはちょっと難あり。宮本輝ものならやっぱり河三部作と「優駿」だね。
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おなじみ「隠蔽捜査」の竜崎さんシリーズ。
今回は米大統領来日に関する警備部の本部長を拝命した竜崎。
いつものようにマイペースで辣腕を振るうはずだったが、思わぬ誤算が…。
羽田空港のテロの可能性も出てきて緊迫する中、果たして無事大統領を迎えることができるのか。
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隠蔽捜査シリーズの中では私はこの「疑心」が一番面白かった。
１と２で竜崎の人となりをとことんインプットされた読者は、今回の意外な展開にとまどいながらもニヤニヤしてしまうのでは？
あの竜崎さんが恋をするなんてね！しかも今時の小学生でもあり得ないような純愛でございます(笑)

痩せるほど恋に悩んだ竜崎さんですが、最後は彼を陥れようと画策していた幹部連中も脱帽する働きでリーダーとして組織をまとめます。さすが〜。

私はだいぶ前に、今回すばるさんが読まれた「リオ」と「朱夏」を同じく続けて読みました。
つまらなくはなかったのですが、やはりいまひとつ盛り上がりに欠け淡白な印象しかなかったので、ここで「隠蔽捜査」を薦められなかったら、きっと今野敏は読まなかったと思うわ。
竜崎さんは実にユニークで大好き！次作を待望☆

「朱夏 警視庁強行犯係・樋口顕」今野敏 新潮文庫
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「警視庁警備部長に天誅を加える」と、警視庁に届いた脅迫状の極秘捜査を開始しようとしていた矢先、担当刑事・樋口の妻が何者かに誘拐される。
私的な問題を極秘裏に解決しようと奔走するが、日常、妻との接点の希薄さに愕然とする。
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「リオ」の続編です。
普通は頭脳派と肉体派とか凸凹コンビってのが王道かと思うんだけど、樋口と氏家の洞察力に長けたコンビってのが新鮮でした。
でも内容は「リオ」同様に薄いですね。
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「隠蔽捜査」の竜崎を感じると思ったのは、樋口と氏家、樋口と妻との会話のやり取りが、そのまんま竜崎の考え方になってキャラ立てされているからですね。
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読みやすいので、刑事ものが苦手な方にもお薦めします。
警察小説は警察組織の上下関係とか公安との確執とかの複雑な部分は覚えようとかしないで、斜め読みするのがコツですね。ど〜せ何の役にも立たないし(笑)
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