「ええ。そうね…礼拝堂の水銀燈が点いたままだったから…少なくともトーマスとアンナのどちらかが行くはずだわ」「うむ」神主は麻里子の返事を聞くと眉をしかめた。「神主様？何か問題でも？」神主の表情が曇ったのを見てミサが言った。神主は木の上でミッソー中佐の帰りを待つユーラを見上げると声を潜めて言った。「わしは奴らのユーラへの仕打ちを見てきたんじゃ。あの子がしくじるたびにアンナがどんな酷い罰を与えてきたか…」麻里子の顔が青ざめた。信者たちに信頼があり、とてもよくしてくれたトーマスがテロ集団の教祖というだけでも俄かには信じがたかったのだ。
byｼﾞｬﾆｽ

ミッソー中佐が純子の肩に手を置こうとすると、純子は突然ジープのドアを開けて外へ転がり出た。純子は下着姿のままで山を登り始めた。「ミッソー中佐の言いなりになんかならないわ。隆志ともうすぐ結婚出来るのに、邪魔されてたまるもんですか。隆志！助けて！」純子は山道をがむしゃらに走った。木の枝で身体が傷だらけになるのもかまわず、山の頂上を目指した。時々ミッソー中佐が追い掛けて来はすまいかと、後ろを振り返った。一方ミッソー中佐はあわてることなく、純子の後を追った。まるで獲物を追うドーベルマンのように正確に純子の後を追跡していた。

「お目にかかれてうれしいです」僕は言った。「ずいぶんと手荒な歓迎だこと」ライさんが皮肉たっぷりに言った。「ミサイルを発射したのは、私の本意ではない」ダライ・ラマは厳かに言った。「大清帝国の守備兵を殺害したのは？」僕が尋ねた。「軍が暴走したのだ。申し訳ないと思っている」「非暴力を唱えていたあなたが、何故軍事力を使って独立を宣言したのですか？」「チベットはもともと独立国だったのだ。歴史を見ればわかることだが、チベット王国は中国や大清帝国が存在する以前に、吐蕃という王国だったのだ。今回中国が台湾で破れ、大清帝国に統一されたのを機会に、我々はチベット国民の長年の願いだった独立を宣言したのだ」

2位 〓カニ座
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「なるほど。子供たちは、あの地下室にいる限りは安全だもんね」麻里子は自分と兄が見てきた礼拝堂の地下室を思いだしてうなずいた。「それじゃ、大人たちだけ避難させて、その戦いが終わってから子供たちの救出に戻ればいいんじゃないかな？僕たちはその…やっぱり必要ないんじゃないかな」弘人は、なんとかこの状況から抜け出すことばかり考えていた。「麻里子さん、そしてお兄さんが礼拝堂の地下室を見つけてしまったことに、トーマスやアンナが気付くのは時間の問題というわけじゃな？」ミサたちの会話を黙って腕を組み聞いていた神主が麻里子に尋ねた。
byｼﾞｬﾆｽ

劇団指揮のアクセス数が280000を突破しました〓ありがとうございました〓

オーナー
劇団員一同

たちまち僕達はチベットの兵士に取り囲まれた。僕達は武器を携行していたが、それを使うのは止めにした。あくまで話し合いで解決しようと思ったのだ。「ダライ・ラマ15世に面会をしたい」僕は兵士に向かって言った。兵士は僕達をポタラ宮の中にある謁見室へ案内した。ポタラ宮はまるで迷路のようである。曲がりくねった廊下がいくつもあり、迷子になりそうである。中は暗く、ひんやりとしていた。ライさんは携帯用酸素缶を片手に持って、時々酸素を吸っていた。正面の玉座にダライ・ラマ15世がすわっていた。

『あなた』

あなたはどう思っていますか？

幼い私を好きですか？

私は妹のような存在ですか？

恋愛の対象にはならないのですか？

私はあなたに恋をしています

あなたを心から愛しています

年の嵳なんて気にしません

だからあなたも気にしないで

私の全てを愛して欲しい

あなたの口づけで私は花開き

あなたの抱擁で女になり

あなたの愛で生きて行くのだから

12位 〓双子座
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純子は目を覚ました。純子は自分が下着姿なのを見て驚愕した。「ミッソー中佐、私に何をしたのよ！」純子は両手で体を隠そうとした。「何をしたかって？見た通りのことをしたまでだよ」「私を犯したのね！」「犯して欲しかったのか？」「それじゃ、犯してないの？」「私にも選ぶ権利があるとは思わないか？」「じゃ、何故裸にしたのよ！」「武器を隠し持っているか調べさせてもらった。ピストルの他にナイフや手榴弾が出て来た。物騒な物を身につけているものだな。ミサはお前を救出して欲しいと私に頼んだが、教団の秘密をしゃべってもらうことにした」