「そういうわけで、私には母の記憶はほとんどありません」「川島芳子は昭和23年に北京で銃殺刑になりましたが、王妃はその時どこにいたのですか？」「北京にいました。父は昭和20年にソ連が満州に侵攻して来た時、責任を取って自ら命を断ちました。私はその後、残留孤児として中国人の夫婦に育てられたのです」「その頃、村国皇帝は上海にいたのですね」「はい」王妃は黄山毛峰という有名なお茶をいれてくれた。