女性記者達が唯一不満も言わず、嬉々として同行取材したのが射撃訓練だった。射撃訓練は全長200mの屋内射撃場で実施された。女性記者達は89式小銃を渡されると、最初は弾倉に実弾を入れないで、地面に臥せた状態で引き金を引いた。それから弾倉に実弾を詰め、小銃にセットした。実弾を発射した時の反動は意外に大きい。気まぐれスポーツの舞記者はレバーを単発モードに切り替えるよう言われていたにも関わらず、間違って連射モードにセットしていた。舞は照星を睨み、前方の標的の中心を狙って引き金を引いた。20発の弾丸が連続して発射され、反動にびっくりした舞の小銃の銃口は、射撃訓練中の他の女性記者や、監視や指導をしていた自衛官に向けられていた。銃弾は彼らに浴びせられた。