国産第３世代の戦車で昭和５２年【1977年】から開発に着手、平成２年【1990年】に制式採用されたことから【90式戦車（キューマル）】と呼ばれる現在の主力戦車である。
独自のハイテク技術を結集、コンピューターによる射撃統制装置、夜間も昼間同様の射撃が可能な赤外線暗視装置、目標を自動追尾、走行中も射撃可能な砲安定装置を搭載。中でも最大の特徴は車体前面と砲塔の複合装甲と砲弾の自動装填装置の採用である。砲の給弾を担当する装填手が不要になり、乗員は車長、砲手、操縦手の３名となった。戦車砲はラインメタル44口径120mm滑腔砲を採用した。油圧懸架装置で車体の前後の姿勢変換も可能である。

specification
●全長：9.8m
●全幅：3.4m
●車高：2.3m
●最大全備重量：約50t
●乗員：3名
●最高速度：約70km/h
●武装：120mm滑腔砲×1 12.7mm重機関銃×1 74式車載7.62mm機関銃（主砲と同軸で速動：連装銃）×1
●製作：三菱重工業（砲塔・車体） 日本製鋼所（120mm砲）