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from: ぐら姐さん
2013/06/02 11:25:09
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今だから話せること
ってほどでもないのですけど、失敗談です。
一昨年の5月、リヴォルノからカネッリのなじみのアグリに向かうときのことです。
ローカル線にも各駅停車と駅を飛ばす列車があって、
そもそもカネッリまで乗ったこともそれほど多くなかったので、
(アスティに迎えに来てもらったり、アルバまで迎えに来てもらったりしていもので・・・)
前回乗った列車が、ニッツァ・モンフェッラートの次がカネッリだったように思い込んでいました。
ニッツァ・モンフェッラートの次の駅は工事中で、
駅舎をぐるりと養生シートで囲ってあるので駅名が見えません。
駅のまわりに何も無い風景も、カネッリとそっくり。
さあ、着いた!と降りて、宿に電話をしました。
このとき、ご主人はトリノの店の方に行っていて、奥さんも留守で、
ご主人のお姉さんが出て、
一人で手が話せないから20分ほどしたらもう1度電話をちょうだいといわれたのです。
さて20分、何もない駅の周りでどう時間を潰そうか、
あ、そうだお金を下ろさなくちゃいけなかったんだ(この宿はキャッシュオンリーなので)
と思い出し、スーツケースを転がして少し歩いたら、
へえ、こんなところに・・・というところに銀行があり、
キャッシュディスペンサーもあったのでした。
そしてまた駅に戻ったら、
駅の囲いの一箇所に駅の名前が手書きで表示されているのを見つけました。
Calamandranaと書いてあるではありませんか!
ひえ~どうしよう。
駅は工事中で(多分工事中じゃなくても)無人駅だし、
駅舎はぐるりと囲んであって時刻表すら見られない・・・
天気もいいし、えーい、一駅歩いちゃえ!
ということで歩き始めました。ごろごろとスーツケースを転がしながら・・・
道はほぼ線路にそっているので迷うこともなさそうだし。
でも、この道びゅんびゅん車は走るし、歩道はないし、もちろん誰も歩いてないし。
それでも能天気な性格なもので、お花可愛い!なんて写真を撮ったり、歌を歌ったりしながら、
春とは言えかなりな日差しのもと、15分ぐらい歩いたでしょうか。
1台の車が止まって、「カネッリまでですか?」と声をかけられました。
「はい」と答えるまもなく、年の程50代後半といったところでしょうか、
渋いシニョーレが車を降りて、さっさと私のスーツケースを車に積み込みました。
こんな道を歩いていたら、危ないよって。
なんとその車、Ferrariのオープンカーです!
私を助手席に乗せてグーンと加速するや、気持ちのよい風を受けて走ります。
私の初めてのFerrari体験です。
シニョーレは、そのアグリを知っていて、アグリの前まで私を送り届けてくれました。
というわけで無事にアグリに着いたのですが、
記念にそのシニョーレや車の写真を撮る間もなく、あっと言う間に走り去って行きました。
残念。
車に乗っていたのは10分足らずで、
その間、今年の春は季節が1ヶ月早くやってきていて、暑くてかなわないとか
そのアグリのご主人を彼が知っているとか、
アグリの食事が美味しいとか、そんなことを話しているうちに着いてしまったので、
今思えばせめて、お名前や、どこのまちの人なのかとか、
聞いておけばよかったと悔やまれます。
車が好きで好きで堪らないという感じの素敵なシニョーレでした。
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