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神話読書会〜女神さまがみてる〜

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公開 メンバー数:11人

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from: エリスさん

2006年07月17日 10時10分58秒

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斎王神誕生秘話・1

その日、ゼウス神王は大層機嫌が悪かった。先ず、ここ数年悩まされた頭痛が、ピークに達していた。次に妻・ヘーラーが、夫である自分の血を引かぬ子供を生んだ

その日、ゼウス神王は大層機嫌が悪かった。
先ず、ここ数年悩まされた頭痛が、ピークに達していた。
次に妻・ヘーラーが、夫である自分の血を引かぬ子供を生んだこと。これに関しては、四年前に決着がついたはずだった。なのに、テティス女神が余計なことをしてくれたおかげにぶり返してしまった。仕舞いには、
「ヘーパイストスは私の息子なんですから、ここでアレース達と一緒に育てますよ」
などとヘーラーが言いだし、面白くもない顔を毎日見るハメになってしまった。

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from: エリスさん

2006年07月30日 16時21分09秒

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「斎王神誕生秘話・15」
“パコッ”と音がして、ゼウスの後頭部に小さな割れ目があいた。その時にゼウスは「ウッ」と呻いたが、先程までの頭痛に比べれば、たいした痛みではなかった。
「いいよ! 出ておいで!」
ヘーパイストスが声をかけると、勢い良く少女が飛び出してきた。本当に小さくて、目を凝らしていないと見逃してしまいそうだった。
けれど、ヘーパイストスには良く見えているらしく、こう言った。
「うわァ! 可愛い! こんなに小さい子だったんだ」
それを聞いた女の子は、『そっか、私、小さいんだ』と思い、空中に浮いたまま、大気を思い切り吸い込んだ。すると、みるみる大きくなって、ヘーパイストスと同じ背丈になって彼の前に着地した。

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