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from: エリスさん
2008年02月25日 19時35分17秒
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ここらでキャラクター分析・2サークル共通・1
私のサークルの読者は、「神話読書会〜女神さまがみてる〜」と「恋愛小説発表会・改訂版」の両方を読んでくださっているようなので、ここらで共通企画を書いてみようと思います。
先ずは、「恋愛小説発表会・改訂版」で連載中の『秘めし想いを……』
この時代の人は、恋愛をするのも難しかったんじゃないかと思う。平安時代以降、女性はあまり外に出ない生活を余儀なくされている。宮廷に仕えでもしない限り出会いがない。まさに籠の鳥状態。
それじゃどうやって恋をしていたかと言うと――ひたすら待っていた。
自分の噂話を聞いた男性から、恋文が届くのをひたすら待って、その恋文の文章や書いてある紙のデザイン、恋文を結んだ花のセンスなどで相手を見極めて、気に入ったら、御簾や障子で姿を隠しながら会う。
こんなんで、理想の相手と出会えたらいいんだけど……難しいよね、絶対。
忍の君が姉の紫苑に恋してしまったのは、こうゆう背景だから。
後にもう一つ要因があったことは、物語の後半に出てくるのでここでは述べませんが。忍にとって異性と出会う機会がないうえに、実母亡きあと親身になって自分の世話をしてくれた姉は、まさに女神だったんだろう。
そんな忍にこの先どんな波乱が待っているのか、乞うご期待。
続きは数時間後に。-
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コメント: 全3件
from: エリスさん
2008年02月26日 08時01分10秒
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「ここらでキャラクター分析・2サークル共通・3」
私が唯一出版した書籍「罪ゆえに天駆け地に帰す」の主人公・不和女神エリス。
読者の皆さんの中には、彼女を私の分身のように思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。エリスという名前からしてそうだし――スペルは違いますけど。彼女はErisで、私はEllisです。
あとは、実物の私を知っている人は、いくつもの共通項を彼女と私の間に見ていると思います。――男っぽい性格と言動。普通じゃない長髪(女神エリスほどじゃないですけど、私の髪は腰まで届きます)、アメジストの指輪を付けていること、あとはなんといっても「女好き」(笑)
だけど、女神エリスには決定的に私と違うところがあるんです。それは、不実なところ。
キオーネーが生きていた時は、彼女だけを愛し、妻にしていました。けれどゼウスにキオーネーを殺されてしまった後、エイレイテュイアに恋をした彼女は、苦悩します。何故なら、エイレイテュイアの父親はゼウスだからです。
妻を殺した男の娘に恋をしてしまった、その苦しみから逃れたいがために、女神エリスはエイレイテュイア以外にも愛人を持つようになります。
これが唯一、私と違うところであり、彼女の欠点です。
好きな人がいるのに、他の女とも付き合うなど、絶対に許されることではないし、私だったら絶対しない。そうゆう、私が一番嫌悪する部分を、あえて彼女の設定に加えたのは、そうしないと物語が成立しなかったから。そして、完璧な主人公ではないというところで、女神エリスの悲しみを表現したかった。
つまりこれは、必要悪。
女神エリスはその後、人間界での修業も終えて、オリュンポスに戻って、両性神になります。そしてエイレイテュイアを正妃とし、転生したキオーネーを第二妃にします。――どっちか一人に出来なかったんです。最後まで完璧にはなれない主人公でした。
この続きは夕方にでも。
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from: エリスさん
2008年02月25日 22時02分13秒
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「ここらでキャラクター分析・2サークル共通・2」
それじゃ平安時代の女性たちは、どうやって恋文が届くようにしていたのでしょうか?
これがちょっと姑息な手なんですが、貴族の姫君には必ず「女房」と呼ばれる侍女がいます。その女房たちが、
「うちの姫君は素敵です。美人で教養もあって、お歌もお琴も上手で……」
と、噂を流しているんです。
それは姫君本人が「噂を流しなさい」と命令したわけではなく、女房たちが自分の判断でしていることもあるし、姫君の親が命令していることの方が多いかな。
この続きはまた明日。
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from: エリスさん
2008年02月28日 14時35分01秒
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「ここらでキャラクター分析・2サークル共通・4」
「この続きは夕方にでも」
と、言っておきながら、丸二日経ってしまいました。
すみません。ちょっと忙しかったんです。知ってる人もいるかと思いますが、足に怪我をしまして。その治療と、私に怪我をさせた猫兄弟の次男坊と折り合いをつけるのに、どうしても時間を割かれてしまうものですから。
それでも、もう四年も一緒に暮らしている猫ですから、最後まで責任を持って養育するのが飼い主の務めですよね。その子には何度も怪我をさせられて、そのたびに挫けそうになるのですが……。
「言うことを聞かない時は、理由があります」
これは近々公開される「犬と私の10の約束」の一文です。うちの子は犬じゃないけど、猫にも言えることだと思います。
次男坊は、大好きなお兄ちゃんを新入りの女の子に取られて、おまけに子猫まで生まれたので、寂しいのでしょう。そうゆうところを、私がちゃんと理解して労わってあげなかったのがいけないのだと、そう思っています。
さて、本題に戻りましょう。
「神話読書会」ではお馴染みのキャラクターと言えば、次は斎王神アテーナーでしょうね。
「ジューン・ブライド」(夏休みごろに連載しています)を読み返してみたのですが、あれは私なりにはアテーナーらしさを表現できてるなァ、と自画自賛しています。
一族の長女として生まれたがために、「斎王」という《宇宙の意志》に仕える巫女にならなければいけなかった彼女は、恋する男神がいるのに結婚できず、任を解かれるまでは純潔(処女)を守らなければなりません。
初めのうちは、それも耐えられたと思うのですが、千年、二千年と経つうちに、アテーナーの我慢も限界に達して、それで、あの台詞が出たんです。
「私から斎王の資格を奪って!」
遠まわしにもなってない表現ですね、いやはや(^o^;
そんな彼女が恋する男神は、鍛冶の神ヘーパイストス。親しい人たちには「ヘース」と呼ばれています。
ヘーパイストスはアテーナーにとって命の恩人。彼がいなかったら、アテーナーはゼウスの頭部に閉じ込められたまま、ゼウスに融合してしまっていたかもしれません。ヘーパイストスがゼウスの頭部を斧で割り、アテーナーに出口を作ってあげた時、初めて外の景色を見たアテーナーは、目の前の少年に一瞬で恋をします。まるでひな鳥が目の前のものを母鳥と思ってしまうように。
でもそうゆう恋は強いです。
ヘーパイストスは決して美男子ではありません。ヘーパイストスのかつての妻・アプロディーテーなどははっきりと「不細工!」と罵っているぐらいです。でもアテーナーはそんなことは問題にもしていませんでした。それは、ヘーパイストスが心底優しいから。それはもう、優しさのお手本であるキュクロープスおじさん達が世話役についていたのですから、優しく育たないわけがない。そして真面目で仕事熱心なところも彼の魅力です。
アテーナーの立場さえなければ、誰はばかることもなく結婚できたものを。両思いなだけに辛い。
それでもアテーナーは耐えました。本当は毎日でも彼に会いたいのに、貞節を守って、正統な理由がある時しか会いに行きません。人前で会う時などは、ヘーパイストスのことを「ヘーパイストス殿」と他人行儀に呼ぶようにしています。でもいざ二人っきりになったら、「ヘース様……」と甘えます。
典型的な「ツンデレ」です。
アテーナーの貞節なところと、ヘーパイストスにひたすら一途なところは、私にとって「女の理想」です。こうゆう生き方が望ましい――現実は難しいとは思いますが。
さて、現実の「ヘース様」ですが……最近、人でなしです。
本当にね、あの両の頬をつねりながら「人でなし!」と怒鳴ってしまいたいぐらいですが、命の恩人にそんなことをしたら罰当たりですから、我慢してます。
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