帝王切開体験記（当日　前編）

とうとう手術当日が来てしまいました
今日は飲んだり食べたりがまったく出来ません

足のむくみ防止用の白いハイソックスを履いておくように言われ
午後一時半　助産婦さんがお迎えに来ました

心配げに見送る義母と夫に「それじゃあ行ってくるね」
「頑張ってね」と見送られ
点滴を付けたまま大きなお腹を抱えて　
トボトボと歩いて手術室へ入室

思いのほか広い手術室の中
手術着に着替えるのかと思いきや
「ソックス以外は全部脱いでください」
ドヒャー　すっぽんぽんです

手術台の上にのぼり
大きなバスタオルを一枚かけて
よくＴＶドラマで見る　手術用の丸いライトを見上げると
緊張感がさざ波のように迫って来ます。

肩のあたりにパイプの枠
そこに布がかけられて簡単なカーテンに
これで私からは自分のお腹が切られていく様子は見えなくなります

枕元に担当の先生がやってきて
お腹を横切りにすると話していたが
将来　子宮筋腫の手術をするかもしれない事を考えて
縦切りにします。

なぜならば横には限りがありますが
縦ならより大きく切る事も可能だからです
なんて説明を聞き

まな板に乗った鯉の心境の私は
「・・・・おまかせします」とだけ答えました
もう縦だろうが横だろうがどうにでもしてください
という心境でした。