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  • from: 岐阜のすーさん

    2007年12月17日 05時14分06秒

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    きめの細かい指導って?

     特別支援教育への関心も高くなり、子どもたちに力をつけるためのきめ細かい指導や援助について話題になることが多い。
     少人数指導も同様に期待されているのもこのきめ細かい指導である。 子どもたち一人一人に目を配り、子どもがわかっていく(できていく)過程で教師が一人一人の子どもとの関わりが増えるたり、一人一人が活躍する場が増えたりすることが期待されている。
     しかし、きめの細かな指導援助は、特別支援学級や少人数指導学級で行う指導援助を指すわけではなく、指導についての考え方であり通常学級でも行われなければならない。
     きめの細かな指導をするため、教師が子どもの間をていねいに回り実態をつかみ指導援助することは当たり前であり、黒板の前でどんと構えている授業ではそれはできない。
     また、きめの細かい指導を指導援助する機会や時間を増やすことが本当のきめの細かさにはならない。一人一人のわかる(できる)ステップに合わせて、指導援助しなければいくら時間や機会を設けても荒い指導しかできない。
     これには、子どものわかる(できる)までのステップを細かくつかむための指導援助の階段を導き出していく日頃の努力しかない。
     子どもの回りをていねいに回ることは、きめの細かい指導援助のステップを作り上げるための努力の一つだと思う。
     「そうか、この子はこんな考え方をするのか。」
     「なぜ、こんな考え方をするのだろう。」
     「これを生かすには何をしたらいいのだろう。」
     「この子には、何が足りないのだろう。」
    などと自問自答しながら、子ども一人一人に当たる。
     決して正しい道筋を教えて、「こうするんだよ。わかった。」ではない。これは、押しつけであり一番簡単な取り組みである。子ども自身が自分の力で正しい道筋を作っていかなくては自分の力にはならない。
     例えるならば、赤ん坊が階段を一人で上がれるようにするとき、意欲をもたせたり、安全に上れるように傍にいて見守ったりするけれど、決して手を引っ張って強引に上らせることはない。
     だから、きめの細かさは、教師の動きを見ているだけではわからない。子どもの傍で何を話しているのか、その言葉かけを聞かないとわからない。
     「どうしたの?」「今、何しているの?」
     「何をしたいの?」「どこに着目するといいのかな?」
     「あのヒントを参考にしてみたら?」
     「お隣さんの意見を参考にするといいよ。」
     「いいことに気づいたね。」「よく気づけたね。」
     「そんな取り組み方があるんだ。すごいね。」 
     「課題とつないで考えると何と言ったらいいの?」
     「よく考えたね。お話できるかな?」
     「お隣さんに話してごらん。」「うまく話せたね。」
     「発表できるかな?」
    など、今子どもが歩んでいるステップに合わせて、つまずきや次の取り組みを明確にしたり、歩みを認め励ましたりすることで自ら歩み続けることができる。いろいろな言葉かけがあるが、子どもに合って初めてきめの細かさになる。
     きめの細かい指導援助ができるようになるためには、日頃から子どもとやりとりをし、瞬時に子どもを的確にとらえて判断し、子どもの今の力を見抜く技量を磨くしかない。楽をしたり、機会がすくなくなったりすると鈍くなる。是日々精進。

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