お願いしたことがなかなか実行されないと感じると不満が募る。特に我が子の問題となればなおさら。いくら努力していても，その努力の経過が伝わらないと不満の解消にはならない。
　学校からの連絡を待っている保護者の気持ちを考えるとどんな些細な取り組みであっても伝えることが誠意を見せることになる。この努力が不満の解消につながる。
　モンスターペアレントを生みだしている原因の一つにこの情報不足がある。
　電話での情報提供は？・・・・学校からの電話は保護者への要求の電話になっていないだろうか。自分で解決できないことを保護者に託すだけの電話では，受け取る側もいやになる。子どもがよりよい方向に歩むために一緒に歩もうとする姿勢がなければ，保護者からの信頼は築けない。そのためのお互いの努力を伝え合う電話にしたい。誰でもよさもあれば問題もある。悪いことばかり見せつけられては辛い。子どもの努力を一緒に喜び合い，次の課題に一緒に取り組もうという姿勢を伝えることが大事。

　「もしもし？最近のおうちの様子はいかがですか？・・・学校ではこんなに頑張っていますよ。（頑張りの事実を伝える）嬉しいですね。・・・・ただ，心配なことが一つあるのですが（課題を伝える）・・・学校でも気をつけていますが，おうちの方でも見ていただけないでしょうか？お願いします。」
　子どもの頑張りを一緒に喜びながら，課題を伝えている職員の電話を聞きながら，「わが子のように頑張りを喜んでくれる先生なら，子どもを預ける保護者としてきっと安心されているだろうな。」と嬉しくなった。