「仲良しのグループは，動きが早いよ。」と子どもたちに話す。特に理科ではグループ学習が多い。助け合って１つの活動を円滑に進めなくてはならない。
　ジャンケンをして順番を決めたり，話し合いに時間をかけたりして活動するまでに時間を割いているようでは，肝心の活動する時間が短くなってしまう。
＜仲良しの姿＞
・ものを集める・・・誰が集めるのかもめている班では困る。
（私が集めると言ってくれる子にしたい。）
・活動の順番を決める・・・私が１番，いいや僕が一番などともめていては困る。
（「何番でもいいよ。」と譲る子にしたい。）
・発見を仲間に伝える・・・自分が見つけた事実を仲間と共有できないと困る。
（「これ，見つけたよ。」「ほら，見てよ。」などと声をかけ合う子にしたい。）
・相談して考える・・・・自分一人で考えが及ばないことは多々ある。
（「きっと，こうだよ。」「どう思う。」などと声をかけ合う子にしたい。）
・遅れないように助け合う・・・作業全体を見て，遅れている所に目が向く子がいないと困る。
（「どうしたの？」「進めてもいい？」などと声をかけ合う子にしたい。）
　いろいろな取り組みが考えられるが，相手を思いやって，自分の主張を抑えたり，譲ったりできる子がいるとほっとする。でも，譲る子がいつも同じ子に決まっていても困る。交替で譲り合うことができれば，話し合いやジャンケンなどで決めるよりも早く活動が始められる。こんな活動を大事にする子にしたい。（例　班の一人一人に１から５の番号を振り分ける活動・・・決まるまでの時間が１０秒から３分と差が出る。←自分の番号を決めることに時間をかける価値はそれほどない。）
　早くできたグループは，「仲良しの班だね。」と絶えず声をかけ，評価をする。
「仲良しのグループは，たくさん見つけることができるよ。」
「仲良しのグループは，やっぱり早いね。」
「仲良しのグループは，机の上が早く綺麗になるね。」
「仲良しのグループは，友達に声かけができるね。」
「仲良しのグループは，そろってこちらを向くのも早いね。」
　助け合う姿を見つけると嬉しくなってこの言葉を連発する。
「作業の準備（後始末）は，どの班が早いかな。」と声を出して，探している自分がそこにいる。