トイレのスリッパが揃っているかどうかを見ると，学校の子どもの生活の落ち着き具合が見えてくる。（家庭で言えば，玄関の靴揃え）
　目の前の事だけしか考えられないで生活しているとどうしてもしたことを振り返ることがおろそかになる。
　「スリッパは履ければよい。」「履くときに向きを変えればよい。」などとスリッパの状態がどのようであっても気にしないうちは，綺麗に揃うことはない。
　「履きやすいように。」「次の人が使いやすいように。」とスリッパの状態に気を配るようになると綺麗に揃う。
　一人や二人がスリッパを揃えても，気にしない子が多ければすぐに乱れる。スリッパを揃える子が多くならないとスリッパの乱れはなくならない。
　スリッパを揃える子はスリッパを乱さない。これは，ゴミを拾う子がゴミをしない姿に似ている。
　使った後のスリッパ揃えの指導を繰り返し行い，そのよさを言い続ける。これは続けなければならないが，これだけの指導だけでは，なかなか変わらない。
　目に見えない次にスリッパを使う人への配慮を考える生活ができるようになるには，相手を思いやる生活をどれだけ作るかがポイントとなる。
・話したいだけの子どもではなく，じっくり友達の話が聞ける生活があるか。
・隣の子に親切にする生活があるか。
・困ったことを助け合って解決する生活があるか。
・人に優しくする生活があるか。
など日頃の人間関係を築くことがスリッパを揃える行動を作り出す。
　スリッパが揃うという結果を作り出す過程での人間関係作りを大切にしたい。